中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

読んでみたのさ、ありがたく『明日のぼく』(有賀 拓郎)

個別指導塾に通う中2男子が 殆ど話したことない塾仲間から ”楽しい遊び”に誘われるって話だ。 といってもいかがわしい遊びじゃなくて、 くじ引きで出たキャラを1日演じるっていう 他愛ないけどちょっと惹かれるゲームなんだな。 主人公は塾仲間も自分と同じ…

6年生の冬までに偏差値4.7の差

ベネッセの中の人の調査が面白い。 よく読書する子と、全くしない子の 偏差値の推移を追跡したっていう話だ。 小5夏から小6冬までの1年4ヶ月の間に、 偏差値50未満の読む子と読まない子の差が 4.7ポイントも拡大したっていうじゃねーか! 偏差値が4.7ポイ…

読書はコミュニケーション能力も育てる

『子供の頭がよくなる読書法』って本で、 読書がソーシャルスキルトレーニングに 役立つっていう研究が紹介されていたぜ。 小説を読むとコミュニケーション能力の テストの好スコアに繋がるらしいんだわ。 小説を読むときに使用される脳の部位は 人間関係の…

利他の心を呼び覚ます『コロナの時代の僕ら』(パオロ・ジョルダーノ)

『飛ぶ教室』(62号)で紹介された イタリア人作家のショートエッセイだ。 新型コロナが猛威を振るい始めたころに 出版された作品なんだが、蔓延しまくった 今だからこそ読んでおきたい話題もあったぜ。 『隔離生活のジレンマ』と『運命論への反論』は 特に…

他人事受験を脱したい

happy-chuju-life.hatenablog.com コチラのブログでも書かれている 志望校を自分で決めさせるって儀式、 大事だけどまだやってないんだよな~。 受験を自分ごとにするには欠かせないって 塾の保護者会なんかでも言われてることだが。 教育本などでも親が誘導…

無気力系男子、本気になる『ぼくたちのP(パラダイス) 』(にしがき ようこ)

公立高校の入試に出る物語作品って 中学入試でも頻繁に使われてんだよな。 3県で出た『ぼくたちのP(パラダイス) 』は 中学入試ではまだ手あかがついてないようだが その内容は出題者が好みそうな成長物語だったぜ。 中2の無気力男子が、叔父たちと山小屋暮ら…

【二月の勝者】過去問があまりできなかったんですね?

二月の勝者 ―絶対合格の教室―(高瀬志帆/小学館) 『二月の勝者』では、7月に偏差値60台後半の子が 偏差値50の学校の過去問の合格ラインに届かなくて 動揺した親が荒れ狂い・・なんてシーンがあったよな。 中学受験の後半戦に、勉強のリズムを崩す要因…

年4冊『飛ぶ教室』でヤマを張る?

『飛ぶ教室』は季刊の児童文芸誌だ。 普通の小学生はまず読まない雑誌だが ここからの出題って意外と多いんだよな。 豊島岡女子、麻布、ラ・サール、他多数だ、 毎号、実力派の良質な短編が掲載されるんで、 入試の素材として扱いやすいってことだろうな。 b…

出題が予想される物語文『どうしてわたしはあの子じゃないの』(寺地 はるな)

日能研調べで今年の中学入試の 最頻出作品だった『水を縫う』は、 公立高校入試でも出まくりなんだな。 九州では4県で出題とかスゲー確率だ! 寺地はるなの作品で、ほかに出そうなのは 『どうしてわたしは~』が有力候補かもな? 子供パート・大人パートに分…

すこやかな高1娘からの『おてがみかきます』(寺地 はるな)

寺地はるな、完全ノーマークだったが 『水を縫う』が今年の入試に出まくって 今もっとも注目の作家なのは間違いないな。 昨年秋発売の『飛ぶ教室』(63号)所収の短編 『おてがみかきます』にも注目したいところだぜ。 シンガポールに単身赴任するお父さんに…

贅沢は素敵だ!

制限だらけの時代の一コマ 大戦末期は受験が抽選になったことも 「欲しがりません、勝つまでは」じゃないが、 「目指せ〇〇中!」みたいな標語を壁に貼って、 モチベーションを上げるみたいな話ってあるよな? こういうの関しちゃ『受験うつ』って本で薦めて…

ギリギリ不合格が理想、なぜなら・・『「勉強しなさい!」エスカレートすれば教育虐待』(日経DUAL編)

中学受験を経験した親や受験のプロ、 精神科医など様々な分野の専門家等が 教育虐待について警鐘を鳴らしているぞ。 虐待された当事者の声なんかも載ってる本だ。 親が関わりすぎると、主体性が育たないってのは、 確かにその通りだろうが、サジ加減が難しい…

過去問あれこれ

教英出版のプリント過去問 過去問をコピーする時期だな。 あまり置いてる書店はないんだが 教英出版のプリント形式の過去問は 手間が省けていいのかも知れないな? 出題で欠けてる部分がないかは、表紙を 見て確認する必要があるのと、解答解説が 十分信用で…