中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

2026-04-01から1ヶ月間の記事一覧

出題されるかもしれない新刊本(2026年5月前後)

5月も魅力的な作品の発売が続いてゆく。 佐藤先生の新作はもの凄い力のある物語。 柴野先生はやさしさを育むストーリーだ。 未読本は村上先生と柊先生が強力な予感。 ただし、毎度断ってるようにリストには 出題向きじゃない本も入っているだろう。 5/8発売…

ポジティブさの感染アラート『花屋さんが夢見ることには』(山本 幸久)

孤独が最良の友だと信じていた。(本文より) 複数の中学で入試に使われた作品の続編。 前作から2年あまり時間が経過した街で 主人公は店長から美大女子に切替えてる。 まさかの事態にショックを受けた彼女が バイトの日々で貴重な経験を重ねるよ~。 今作…

守るべき記憶『しずくと祈り 「人影の石」の真実』(朽木 祥)

夏の日がゆっくりと暮れ落ちるなか、基町スラム、別名「原爆スラム」が広がっているのが見えた。(本文より) 爆心地の近くでは人間が一瞬で蒸発して 影だけが残ったって聞いたことないか? 原爆被害を紐解いた経験があれば人影の 残された石の逸話を知って…

終わらせるなと物語は叫ぶ『君の不在の夜を歩く』(窪 美澄)

私は明日を生きていく力を本から吸収して成長してきたのだ。(本文より) 前作が少なくとも3校で出題されていた 窪美澄先生の先月発売された本のご紹介。 最初に断っとくがこれは小学生には禁書。 やばい描写は少ないが威力が空前レベル。 だったら紹介すん…

はじめて知る痛み『ぼくのいうことを、きかないぼく』(柴野 理奈子)

本人に言えないことは、カゲでも言うなよ。(本文より) あと三週間ほどで発売される予定の作品。 トゥレット症の少年を軸に広がる物語は 道徳面を強く意識した作りになっている。 読みはじめたら激しい葛藤の渦に捕まる。 そうなるともう抜け出せなくなるか…

スペクトラムな正邪『13人の魔女への扉』(長谷川 まりる)

「いい子」じゃない私は、「いい人」ばかりの村人たちの中で「おまえはふさわしくない」って、いつも言われているような気がしていた。(本文より) 受賞や映画化で勢いのある作家の真骨頂。 独特の捻りを加えた作風がメチャ素敵な 長谷川先生のもうすぐ発売…

音楽の力みせつける『明日、あたらしい歌をうたう』(角田 光代)

くすかにとってその人の歌は友だちだった。はげまし、笑わせ、かなしみを分かち合ってくれる友だちだった。(本文より) 旧作が入試によく出てる作家の新作で 音楽が彩る青春が爽やかなストーリー。 これは主人公のトンデモなやらかしに イラっとするかもだ…

この国のあゆみを知る『普天を我が手に 第三部』(奥田 英朗)

戦争って負けないと反省会はしないでしょう?(本文より) 昭和をユニークな視点で描き上げた一冊。 第一部から追ってきた大長編の最終巻だ。 文字通りに切った張ったがありまくるし チャンバラ劇の現代版みたいに超ド派手。 かといってふざけているわけじゃ…

誠実な人柄にじみでる『言問ラプソディ』(小野寺 史宜)

言葉は自分の脳、もしくは心から生まれなきゃダメ。(本文より) 世代を超えて続いてゆく街の魅力感じる たまに入試に出る作家の2月発売の作品。 舞台が大好きな浅草なので一層楽しめた。 知ってる名所がバンバンでてくるもんよ。 これで熱くならなきゃ嘘っ…

行間から溢れるぬくもり『つくろうひと』(村山 早紀)

あたしは親友のためなら、牙をむく女なのだ。(本文より) ありふれた日常の価値に気づかされる本。 たまに入試に出る作家の2月の作品だよ。 空想の話が現実の生き方を変えるような パワーを秘めた物語だと俺は感じたわ~。 自己肯定感がかな~り強かった女…

人生を変える出会い『世界の終わりが来るまえに』(アンナ・ウォルツ)

いったいどんな大人が、十一歳の子にスマホをわたすのを、いい考えだと思ったわけ?(本文より) ネットリテラシーをはぐくむストーリー。 事件で田舎に逃がされた13歳の少女と 田舎の不可思議な14歳の少年が出会い 驚きの事態に直面するっていう話です…

慈愛をまとう生き方『晴れの日の木馬たち』(原田 マハ)

学びなさい。あきらめずに学びなさい。あきらめるのは簡単です。だからこそ、簡単にあきらめないで。(本文より) 昨年12月に発売された凄い名作ですわ。 不遇な文学少女が思わぬ巡り合わせから 憧れてやまない職業への道に身を投じる。 ワンフレーズで言…

澄んだ心に近づける『青のナースシューズ』(藤岡 陽子)

楽に生きている人なんていない。なにかを望めば苦しいこともついてくるんだよ。(本文より) アタマん中が尊敬で塗りつぶされるうぅ。 今期頻出の『オリオンは静かに詠う』に 比肩する素晴らしさが詰まった感動作だ。 男子が看護師を目指すことでぶち当たる …

大正の街で平和を祈る『ユリの便箋』(森川 成美)

なんでも最初にやる人は、変に思われるんです。ばかだって言われるんです。(本文より) 入れ替わり物と聞いて思い浮かべるのと まるで違ったストーリーなんでビックリ。 ありがちな展開とは別物の楽しさがある。 しかも愚かな国家の闘争に巻き込まれる 市井…

出題されるかもしれない新刊本(2026年4月前後)

4月もよさげな作品が多くって血が滾る。 伊与原先生の新作はメッチャ素晴らしい。 福木先生も刺さりまくる内容だったよ~。 未読のも楽しみすぎるものが続々登場だ。 女子学院がらみの作品とかも面白そうだ。 ただし毎回言うように以下のリストには 出題向…

未来を守るために『はるを呼ぶ』(実石 沙枝子)

もしここで、自分が泣きだしたら、喚いたら、だれか助けてくれるだろうか。(本文より) 先月発売されたミステリ色のある作品だ。 主人公は名門大学の指定校推薦を狙って 実力以下の高校に進学するような女の子。 不安定極まりない母親の世話をしながら 孤軍…