中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

海陽中 で出題『しろいろの街の、その骨の体温の』(村田 沙耶香)

意外にあるパターンで、出題で使われた箇所は問題ないが

本自体には過激な描写を含んでるってケースがある。

 

この本もそうで、出題箇所はほのぼのだが

実際のところ、小学生には禁書だぜ。

 

f:id:yuki-to-kaze:20210305211958j:plain

『しろいろの街の、その骨の体温の』(村田 沙耶香/朝日新聞出版)

 

小4の少女が幼い感じの同級生男子の

唇を奪うあたりから物語は疾走しだすんだ。

おとなしい主人公が豹変するシーンは驚愕モノだ。

 

中2になるとチューだけじゃすまなくなって

も~っとビックリすることがあるんだが、

まぁ、これ以上書くのはやめとくぜ。

 

主人公達の せいちょう 以外の見どころは、

スクールカーストの上と下の圧倒的格差だな。

学校の不自由を言い表した主人公の心情がこれだ。

 

道徳の教科書に何度正しいことを書かれても、私たちは教室を支配する力には逆らえない。(本文より)

 

悪いことにも同調したり見て見ぬフリをするしかない

教室の空気ってのはホラーより恐ろしいかもな。

 

子どもが読んじまったら、中学に行くのが

怖いって言い出すかも知れねー本だ。

 

文学としては美しいけどな!

 

bookmeter.com