中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

母と子の心理学ってところだ『中学受験を成功させる母親はここが違う!』(橋本 和彦)

アドラーのアの字も出てこないんだが、

アドラー心理学の要素を多く含んでる感じだ。

 

母親のタイプ別にアドバイスを分けてるところが

この本の最大の魅力であり、特徴でもあるぜ。

 

「自主性尊重タイプ」は特にあぶないんだと。

これは言い換えれば放任型になる感じだったが、

中学受験の失敗が一番多いのがこのタイプらしい。

 

「良妻賢母タイプ」はまじめ型と言い換えられそうだが

子どもに完璧さを求めず、結果ではなく過程を認める

褒めるのではなく認めることが大事って話だったな。

 

「愛情たっぷりタイプ」は甘やかし型に見えたが

勉強した結果をしっかり出せるようにしてあげるのが

本当の優しさだと考え方を改める必要があるって話だぜ。

 

全体に共通してたのは、いかにして子どもが自立して

勉強に取り組めるようにするかっていう話だな。

学習を把握しつつ離れて見守るのがベスト。

 

それが出来りゃー苦労しねーよって思うけどな。

 

そのひとことが子どもをつぶすってくだりは必見だな。

責め言葉をどう言い換えるかって部分も参考になったぜ。

 

あと気になったのは、家庭は円満の方が好ましいとか、

子どもの前では父親を立てておこうって話だな。

 

父親は頼りにならないと子どもに印象づけると、

期待される役割を果たせなくなり、結局のところ、

母親の負担がありえないほど重くなっちまうもんな。

 

正直、冒頭のあたりでは塾自慢がうっとうしく感じたが

親の気持ち、子の気持ちを踏まえた金言にあふれていたぜ。

 

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『中学受験を成功させる母親はここが違う!』(橋本 和彦/大和出版)