中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

きめつけの刃、心をえぐる『もうひとつの曲がり角』(岩瀬 成子)

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『もうひとつの曲がり角』(岩瀬 成子/講談社

 

坪田譲治文学賞を受賞したばっかしの作品だ。

 

この賞を取った作品では『Masato』(岩城 けい)、

『ペンギンは空を見上げる』(八重野 統摩)などが

中学入試での出題実績があるんで、要チェックかもな。

 

なにしろ作者の岩瀬成子も割と出題される作家だからよ。

 

この本はおとなしい小5の女の子が引越し先の町で

不思議な体験をして大胆さを身につける物語だ。

 

主人公が不思議な世界に入り込んでいき

別人のように強くなるってところが

子供が夢中になるポイントだな。

 

親として気をつけたいと感じたのは

物語の本筋からは少しはずれるんだが、

決めつけが言葉の凶器になるこんな箇所。

 

ママがきっぱり言い切った言葉が、わたしのどこかを切りつけているように感じた。(本文より)

 

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