中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

他人のしくじりを糧にする『中学受験の失敗学』 (瀬川 松子/光文社)

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『中学受験の失敗学』 (瀬川 松子/光文社)

 

講師や家庭教師として受験に関わった人の本だ。

さんざん見てきたっつう残念な親エピソード満載

そういうのを反面教師にできる点でなかなかいいぜ。

 

ダメな親は狂った判断による学習計画や志望校選定で、

子どもを振り回して、最悪の結果へ突き進むっていうぜ。

 

まぁ、読んでると「アチャー、それはダメだろ」とか思うが

あとで自分がそうならないなんて保証はどこにもないんだよな。

 

だが、この本を読んどけば、誰もが煮詰まっていくであろう

後半戦に向けて自分を見失わずにいられる かも知れねえ。

『二月の勝者』と同様に、予防接種として有効かもな。

 

初日にチャレンジ校ではなく安全校をもってくる

受験日程がいいのにこうした選択ができる親が

非常に少ないってのは、金言だと思ったぜ。

 

たいていの家庭は危うい賭けをしてる。

だから7割が第一志望に落ちると。

 

わりと辛辣だがこんな言葉は

心にスッと入ってきたぜ。

 

(子どもへの教育で必要なのは)希望通りにならない時、実現可能な範囲で幸福を見つけられる柔軟性を身につけさせることではないのでしょうか?(本文より)