2021年入試で最も出題された作家の新作だ。
2月に発売されたばっかだし来年以降の入試で
使われる可能性がきわめて高いんじゃねーかな?
まぁ、読んでたからって点が取れるとは限らねえが、
また物語の初めの方をちょっとばかし要約してみるぜ。
主人公は父と二人暮らしだった中学2年生の女の子。急な事故で父を失い、大好きな家を離れるしかなくなりかけたとき、彼女へ急な申し出が舞い込みます。
「お困りでしたら、わたしと住みますか?」
それは、亡き祖母から“欠陥人間”と言われ続け、主人公が赤ん坊の頃に家を出たという“生みの母”からの救いの手でした。
今まで放っておいて急にそんなこと言ってくるなんておかしすぎ。ケッカンニンゲンなら利用してやればいい。
そう誓った少女は、冷めきった心のまま再会の日を迎えるのでした。
(以上、冒頭から28ページまでを要約)
この作品は出題しやすそうな箇所がかなりあるんで
ヤマを張るのは難しいが、もしもあと一ヵ所だけ
選ぶとしたら、以下の場面あたりじゃなーかな。
実の母という人との、どこかよそよそしい生活が始まってしばらくした頃、担任から夏休みに一度学校に来るよう連絡を受けた主人公。
気が進まないまま、うだるような暑さの中を歩いて校舎にたどりつくと、普段は親しくないクラスメイトから「大丈夫?」と声をかけられます。
笑顔で応じた主人公でしたが、その胸の内にはやるせない想いがありました。
“同情を受け入れたら自分がかわいそうな子だって認めることになる。そんなの絶対にイヤ”
(以上、55ページから62ページまでを要約)
70ページまでに出そうな箇所が多しよ、
時間が無いんなら最初の章だけでも
見ておくといいかも知れねーな。
家族のカタチが複雑になる
後半の方が物語としては
おもしろいワケだが。