中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

すこやかな高1娘からの『おてがみかきます』(寺地 はるな)

寺地はるな、完全ノーマークだったが

『水を縫う』が今年の入試に出まくって

今もっとも注目の作家なのは間違いないな。

 

昨年秋発売の飛ぶ教室(63号)所収の短編

『おてがみかきます』にも注目したいところだぜ。

 

シンガポールに単身赴任するお父さんにあてて、

義父や妻、それに子どもたちが近況を書いた

手紙とかメールを送るっていう物語だ。

 

全編読むのにも10分かからないが

なかでも娘から父へのメールの箇所は

入試国語の素材として使いやすい印象だ。

 

彼女はウソについて考えをめぐらせるうちに、

人を思いやるためのウソの強さと優しさに気づき

広い心で物事を受け止める人になりたいって感じる。

 

先生が好みそうな道徳的な内容だし、要チェックかもな?

 

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飛ぶ教室』(63号)所収の短編『おてがみかきます』(寺地 はるな)


飛ぶ教室は児童文学の季刊誌だが、今年の豊島岡女

去年の筑波大付属駒場鴎友学園女子などで使われてるし

時間があれば見ておくと良さそうな作品が結構あるぜ。

 

63号の注目作品は『ピコざるの発熱』川端裕人

それと『一片の真実を握り締め』(古内一絵)

これらが出題しやすそうな文章だったな。