差別され疎外されている人には、差別の壁を崩す楽しみがある。壁に挑戦する喜びがある。弱点を生かすのだ。損をして、得を取るのだ。(本文より)
たまに入試に出る作家の7月発売の新作。
差別について考えるきっかけになる本だ。
母からクロンボ呼ばわりされ世の中にも
徹底的に疎外された経験を持つ主人公が
堂々と生きられるようになるまでの物語。
終盤はお見事というほかない感じだった。
年齢を問わず広く読まれてほしい作品だ。
俺のレビューの最初のほうはこんな感じ。
ハーフ女性が綴るエッセイという形式をとったユニークな小説です。肌の色で差別や偏見にさらされ、苦しみ抜いてきた彼女が、とびきりの強さを身につけ、悩める子どもたちに救いの手を差し伸べられるようになるまでを描いています。
主人公が差別から解放された私立中での
生活を描いたパートも中々興味深かった。
これほどまでにうれしく、楽しく、幸せで安心な場所はあるだろうか。(本文より、ミッション系中学について語るくだり)