どうしても中学受験を成功させたかった私は、正直に申告することを決めた。その下心の報いがこれなら、あんまりだと思う。(短編『星の子』の本文より)
入試出題実績はなさそうな著者であるが、
『飛ぶ教室』で紹介されてたんで読んだ。
ある宇宙飛行士に関わった人々の物語だ。
ミステリの叙述トリックが使われてるが、
おもに描かれてるのは家族愛や友情だわ。
7編の連作短編の主人公はすべて子ども。
使えそうな短編が多いが1つだけ選ぶと、
中1女子の友情を描く『星の子』だろう。
学校で浮く2人が仲を深めてく筋書きだ。
次に使えそうなのは事故で大怪我をした
小4女子の葛藤を描く『星は、すばる』。
中受合格後の小6を描く1話目もあるし、
どれかに絞るのが難しいところだけどな。
文章の難易度「やや難」、テーマ注目度
「〇」、飛ぶ教室紹介は「◎」、素材の
使い勝手は「〇」として、12月に作る
出典予想最終版では20位以内の想定だ。
以下は俺の書いたレビューの最初の部分。
小学生から高校生までの子どもが主人公という連作短編集。人を巻き込む力が抜群の一人を軸として、散りばめられた宇宙にまつわる話が、ラストで一つに繋がっていく展開が鮮やかです。