中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

攻める高校受験を描く『つる子さんからの奨学金』(まはら 三桃)

もっと成績をあげたい。わかばは自分の中に芽生えた感情を、抱きしめるように感じ取った。(本文より)

 

来月22日発売予定の頻出作家の新作だ。

先に読ませて貰えたんでレビューするわ。

 

受験生の葛藤がよく描かれてる作品だな。

 

親との方向性の違いだとかスランプとか

友人関係に起きる変化など盛りだくさん。

さらにジェンダー問題まで絡めてくるし。

 

先生の描かれ方はとくに素晴らしい感じ。

 

この著者の最近2年間の作品のなかでは

最も出題されそうな雰囲気がある印象だ

 

百人中百人が予想しないであろう展開は、

ちょっと好みが別れそうなトコだけどな。

 

俺のレビューの感想の部分は以下の通り。

 

これは予想できなかった!まさに息をのむような展開ですね。中盤の親子の衝突シーンは、子どもだけでなく親世代も読んだほうがいいように感じました。最も印象に残ったのは終盤の先生とボールを打ち合うシーン。あの決意の場面にはこれ以上ないと思うほどのフィット感があって、このやり取りだけでも読んだ甲斐があったと感じましたよ。

 

『つる子さんからの奨学金』|感想・レビュー

 

悩める受験生をよく表した装画(NetGalleyにて読了)