中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

令和のクラスメイツになるか?『6年1組すきなんだ』(吉野 万理子)

大人になるというのは、自分のすきなものにお金を使えるようになる、ってことだと思うな。(本文より)

 

一話10ページあまりでサラリと読める

6年男女15人の視点で描かれた短編集。

 

ここではあえて紹介してこなかったけど、

この短編小学校シリーズは5年版もある。

そっちは4年生の模試に合いそうな感じ。

 

6年版は微妙にレベルアップしているよ。

 

今のところ3冊出る予定のようなんだが

後に続く作品しだいでは、森絵都先生の

『クラスメイツ』ばりに注目されるかも。

 

いや、悪ぃ、さすがにこれは言い過ぎか。

もうちょい難度が上がるといいんだけど。

 

登場人物が多いせいかよく解らない子も。

 

逆に誰かに似ていて解りすぎる子も出る。

教室ってそういう混沌とした世界だよな

 

俺が気に入ったのは『ひみつ』『最終回』
『いとこが来た』『ドクガ』の4編だわ。

 

明後日発売の2組バージョンも楽しみ

本作に俺が書いたレビューの一部がコレ。

 

各話で同じクラスの15人が主人公になり、ちょっとずつ話が繋がっていきます。

視点が切り替わることで、本人の思い込みとクラスメイトの気持ちのズレが鮮明になるまさに王道展開。

このシリーズ、例によって楽しいわ~。

とくにLGBTQかも知れない子が、自分自身の感情に揺れる「ひみつ」の並々ならぬ葛藤とラストのほんのり感に惹かれましたよ。

 

『6年1組すきなんだ』感想・レビュー

 

6月に2組、7月に3組バージョンが出る!(2024/5発売)