中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

心に羽を『ハロハロ』(こまつ あやこ)

私の声は、今までの人生で一番遠いところに届いてるんだ。(本文より)

 

読めば明るく楽しい気持ちになれる新作。

 

デビュー作は講談社新人賞で最頻出作品

2作目以降も割と入試に出ている作家の

12月上旬頃に発売される予定の作品だ。

 

内気な少女が楽しいオンライン英会話で

外向きのチカラをもらうってストーリー。

 

フィリピン人の講師がいい人だったわ~。

主人公を勇気づけてくれる振舞いが最高。

 

ドン・ビー・シャイって超シンプルだが

それだけに使いやすい素敵なフレーズだ。

俺もいざってときに唱えたいと思ったよ。

 

本作の素材文適性はかなりの高さになる。

 

とくに飲料ネタで物価の差を知るシーン、

学校で起きる思わぬトラブルからの流れ、

主人公が視野の広がりを実感する場面等、

問題に使いやすそうな箇所が目白押しだ。

 

気が早いけど2026年中学入試向けの

出典予想ランキングでは上位候補になる。

 

ま、そういうの抜きにして純粋に面白い。

スイーツのような満足感が心に効くよ~。

 

難易度的には中学入試の出題標準レベル。

出版社にはこんなレビューを送信済みだ。

 

想いはチカラになる。

そう実感させてくれる物語でした。

 

主人公は内向的な高校生。

 

入学早々で躓いてしまった彼女が、オンライン英会話での出会いを機に自分の殻を破っていく物語です。

 

憧れの先生にもらった言葉が、大事な場面で背中を押してくれる。

行動するなかで喜びが生まれ、新しい自分に出会う。

フィリピンに親しんだことで、みるみる世界が広がっていく。

 

見事なまでのステップアップ!

なんて素敵なんでしょう。

 

距離を越えてわかり合う尊さが深いところまで沁みました!

 

楽しさあふれるストーリーの中には、モノの値段や文化・習慣の違いなどを自然と学べるくだりもありますね。

高校生たちの複雑な関係性にも気づきがあふれていましたよ。

 

つぼみだった少女の花開くさまが勇気を分けてくれる一冊。

魅力がおいしくミックスされた御馳走のようなストーリー。

 

あなたもひとつ召し上がってみては?

 

部活や文化祭のパートもいいよ~。(12/10頃発売予定)

 

国や環境が違ったって、そんなことを抜きにして分かり合える気持ちもある。(本文より)