こんな手ごろなところに全国への挑戦の場がある。その頂きに登りつめれば、一躍ニュースとしてとり上げられる。(本文より)
だるまさんがころんだって遊びのことを
知らないってヤツはたぶんいないよな?
でも、その子どもの遊びが磨き上げられ
極上のエンタメに化けているなんて話は
まだ聞いたことがないんじゃねーかな?
本作はちゅうでん大賞受賞作家が王寺町
達磨寺で毎年開催されているだるころの
全国大会を題材にした気持ちのいい物語。
リアルな楽しさが直に伝わってくるよ~。
これは鬼役をした著者にしか描けないわ。
小4ぐらいから読める敷居の低さだけど
つらい場所から逃げることを否定しない
やり取りなどは広い層に刺さりそうだよ。
普段は本を読まない子にも薦められそう。
本戦のたぎる気炎が存分に味わえる一冊。
俺の長文レビューはこんな感じでござい。
だるころの奥の深さにビックリ!
みんなが楽しめる唯一無二の競技というのは本当ですね。
主人公は暴走気味の小六男子。
失敗続きだった彼が、従兄の誘う「だるころ大会」に挑戦して仲間たちとかけがえのないものを掴み取ります。
「悪でありたい良いアイツ」と、ずる賢さは天下一品という少年のとぼけたやり取りがめっちゃ笑えました。
だるころの予想外のルールやフィールド設定のみならず、鬼役の思わぬ動きが戦略の幅を広げるところも面白い!
トリックプレーが炸裂する場面ではこちらまで吠えそうになりましたよ。
さらに、サービス精神旺盛な『雪丸がころんだ』にはほっこり。
小さい子たちがはしゃぐ場面がありありと目に浮かびました。
王寺町だるころって、どんだけよくできたイベントなのよ!
物語は最初からいい感じに入り込みやすい展開。
だるころパートでは没入感がさらに跳ね上がります。
振り切れた個性の凸凹チームはどうなってしまうのか?
ユニークな相棒の正体はいかに?
子どもだけでなく大人も夢中になれるガチな遊びを描いた痛快ストーリー。
読めば「はじめのい~っぽ」ってやってみたくなること間違いナシ!
限られた仲間だから、大切に思えるんじゃない?(本文より)