中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

思わず手を合わせたくなる『介護の花子さん』(あさば みゆき)

こんなにたくさんお礼を言ってもらえる仕事なんて、そうそうないよ?(本文より)

 

子供たちに仕事の魅力と大変さを伝える

感動のお仕事シリーズの9月に出た作品。

 

児童文庫の売れっ子作家による新境地だ。

 

特段思いれもなく業界に入った主人公が

責任ある現場の空気や人の温かみに触れ

やる気に満ち溢れていくストーリーだよ。

 

大抵の人が、いつか何らかの形で関わる

ことになる分野の話なのでお薦めし易い。

 

彼らが目指すべきものには学びがあった。

目先の優しさより大切な物があるんだな。

 

文章難易度は紹介作品の中では普通相当。

以下、俺のレビューから少し持ってきた。

 

介護職のイメージを塗り替える一冊ですね。

主人公は「ゆるく生きる」がモットーの大卒一年目。

マイペースな彼女が、厳しくも温かい職場でもまれる中で、その意識を変えていきます。

この読みやすさ、主人公のキャラによるところが大ですね。

仕事の大変さや責任の重さを掘り下げつつ、想いの熱量や達成感に光を当てる素晴らしい作品でした。

保険の厳しいルール、認知症いろいろ、さらに看取りなども描かれますが、相手を思えばこそ安易に手助しないという信念が特に刺さりましたよ。

 

『介護の花子さん』感想・レビュー

 

大人にも薦めたい(2024/9発売)