中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

閉塞感をぶん投げる『ハローハロー』(九津 十八)

たぶん私達って似てるんだろうね。自分は不幸だって思ってて、だから自分より不幸な奴を探して安心したい。(本文より)


ハナショウブ小説賞テーマ部門大賞作品。


あと1週間ほどで発売される新作だけど

どこまで流通するかはまったくの未知数。


ヘラヘラした仮面を貼り付ける中学生が

困難に真正面から向き合う少女と関わり

堂々とした生き方に目覚めていく物語だ。


大方の予想をいい意味で裏切る展開だわ。

ちょっと仰天するようなパートもあるし。


ウジウジ少年の変りっぷりが気持いいよ。

で、ハキハキ少女の生きざまは清々しい。

 

難易度はやや難といったレベル感だった。

以下、オレのレビューからの抜粋になる。

 

主人公は吃音で苦しみ抜く中学三年生。

思わぬ出会いを機に不登校から抜け出した彼が、孤立する少女との関わりを通じて、この上ない目標を見つけていきます。

序盤では劣等感に圧し潰されそうな心の闇に、まるごと意識を持っていかれましたよ。

さらに弱い者を探す心情には私自身も心当たりがあって、一気に引き寄せられたんです。

車いすユーザーの苦悩や、言葉が出ないことによる想像を超える葛藤にはただただ圧倒されました。

 

普通になりたくてもなれない苦悩(1/29発売予定)

 

頑張れとは言わない。頑張ってるのは知っているから。(本文より)