中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

そびえ立つ時代の壁『マンダラチャート』(垣谷 美雨)

自分の方が勉強ができるから、人間としても上等だと思い上がっていた。(本文より)

 

昨年11月に発売されたエンタメ小説は

ジェンダー問題に関心が強い人によさげ

 

63歳の女性が自分の中学時代に戻って

本当の生き方をやり直そうとするって話。

 

今にして思えば異常としか言い様のない

男女差別が当たり前だった時代を描くよ。

 

読めば今が令和で良かったと思うかもな。

 

なにしろジェンダーへの意識が違うから。

ふんぞり返る男達だって疲弊しているし。

 

意気揚々と生き直す主人公はどうなるか。

予想外の展開になるのでたぶん驚くよ~。

 

例の4段階の分類では難しいに該当する。

以下、俺のレビューのひとかけらになる。

 

ジェンダーギャップを思い切り掘り下げた一冊。

ルッキズムに染まるのは人生の浪費という部分が最も刺さりました。

後悔まみれの60代主婦が主人公。

熱くなれるものがなかった彼女が、やり直しのチャンスに恵まれ、今度こそ大願を成就しようと奮闘します。

一番面白かったのは、運命を変える気満々だった10代パートですね。

 

『マンダラチャート 』感想・レビュー

 

劇画的に強調された男女格差も(2024/11発売)

 

去り際に人間の真価が問われるのは昭和も令和も変わりない。(本文より)