稀に入試で見かける作家の11月の新作。
短編集と謳ってるんだが一つ一つの話は
むしろ掌編と言っていいくらいの手軽さ。
スキマ時間にさらりと読める作品だろう。
文章量は多くなくてもじんわり来る話や
SF、怖くなる話もあって多彩な品揃え。
オレが気に入ったのは『水のいきもの』。
眠れない主人公が真夜中に歩き回る中で
思わぬ体験をするっていうストーリーだ。
10編には合わない話もあるがどこかに
必ずキラリと光る言葉があるんだよな~。
難易度としては、やや難にカテゴライズ。
俺のレビューの真ん中へんはこんな感じ。
個性だけでなく世界観もさまざまな舞台で、闇の時間がまたたくような輝きを魅せてくれます。
私は眠れぬ夜を埋める習慣を描く第一夜が好き。
第三夜はもっと好き。
主人公に変わった悪癖があるのですが、そこから生まれる驚きの出会いとその後日談にグッときましたよ。
そして、切なさ極まる第九夜。
これには違う意味で心を動かされました。

あたしはあたしより不幸なばけものを見つけたいのかもしれない。それは、さみしいよりかなしいことだ。(本文より)