ひとりで本を読むのは楽しい。でも、読んだ本について語るのもまた楽しい。(本文より)
たまに入試に出る作家の10月発売の本。
謎の多い初老の男が営む古書店を舞台に
6人の男女の人生が交わるストーリーだ。
課題の図書を題材にして意見交換しあう
彼らが読者に次々と新しい視点をくれる。
こんなんよく思いつくよな~って驚いた。
作家さんの頭ん中ってどうなってんの?
興味深かったのは心から願ってたことが
いざ実現できると色褪せてしまうって話。
これは心当たりがある人が多い気がする。
素材文適性って意味では野球漬けだった
青年の視点で描かれる章とかはあるかも。
終盤の監督に会いにいく場面はその一例。
もう一つ挙げるとすると司書視点の章で
詩の解釈を語り合うシーンの心のゆらぎ。
ただ、この作品は道ならぬナニカがあり
ちょっと子どもに見せづらい章もあるよ。
出題の際にはそういう場面は回避するし
これだけで選ばれなくなる訳じゃないが。
難易度でいえば難しいにあたるこの本に
俺が書いたレビューをまとめたのが以下。
素晴らしい本との出会いがくれる喜びにどっぷり浸ることができました。
静謐な空間に6人の大人が集う真夜中の読書会をめぐる物語です。
独特の雰囲気をまとう店主のゆったりした導き、いいですね~。
議論の行く末を見守り、頃合いを見計らってユニークな視点をフワリと投げかけるところが素晴らしかった!
おもわず「確かに!」って思う瞬間がたびたびありましたよ。
とくに共感だけを作品の評価軸にしては勿体ないという意見には、私もハッとさせられました。
他のメンバーたちも、思いもよらぬ解釈を披露し合うのが面白く、脳にたっぷりと栄養をもらえた気分です。
こういう読書会なら、私も参加してみたくなりますね。
「この続きを読まないまま日常には戻れない」と興奮冷めやらぬまま、一気呵成に読了!

他人がどう言おうと、自分にとって大切だと思える一文に出会うために、わたしは本を開く。(本文より)