「破壊89名、焼いてしまえ133名、送り返せ44名、海へ捨てろ33名」(本文より、戦時中の毎日新聞に載ったある小学校の聞き取り調査を引用)
題材がとてもいい本として紹介するよ~。
卒業を控えた小学六年生の子どもたちが
学校で大切にする古い人形の来歴に触れ
興味を抱き深く掘り下げていく物語だわ。
知らない話ばかりでメチャ勉強になった。
物語パートより探求パートが良い印象だ。
1927年に米国からやって来た人形が
たどった運命には胸を締め付けられたな。
朝礼でやり玉にあげ、竹やりで突き刺し
みんなで石を投げたあと火をつけたとか
主導させられた先生たちも辛かったろう。
もしも自分がその時代の子どもだったら
流されていたのではという心情にも共感。
こういう想像を働かせるのも大事だよな。
紹介作品のなかでは平易な部類になるよ。
参考までに俺のレビューを置いときマス。
戦争の哀しさを、人の死をほとんど描かずに伝える画期的な作品でした。
親善のために海を渡り子どもたちに贈られた人形が、両国の関係悪化により文字通り
引き裂かれた過去。
そんな狂気に染まっていた時代にも、青い目の人形を守ろうとする人々がいたというのは新鮮な驚きでしたよ。
ただの美談で終わらせてはいけない。
平和を尊ぶ気持ちを未来に受け継がなければという覚悟を物語からひしひしと感じました。
明治以降の近代史から紐解いてゆく、歴史学習にも役立つ一冊です。
見た目に女子向け感が漂いますが、これは男子にも薦めたいですね。

あんたたちの学校には、平和を願った人たちの心が生きとるんやわ。(本文より)