中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

胸に嵐を抱きながら『曇りなく常に良く』(井戸川 射子)

友だちからの評価って何て信用ならない。全部嘘でも成り立つ。(本文より)

 

先月発売された芥川賞作家の青春小説だ。

 

それぞれに重いものを抱える高校生達の

ままならない日常を切り取った話だった。

 

噂の独特文体にきりきり舞いだったな~。

正直、俺レベルじゃ慣れるに一苦労だよ。

 

とはいえ会話のみずみずしさは圧倒的だ。

 

5人全員に共感するのは無理だったけど

何人か目が離せない子もいて読み切れた。

 

多彩な苦悩を振り下げるので誰かしらに

感情移入ができるんじゃないかと思うよ

 

文体的に素材文適性は高くなさそうだが

強いて一つだけを挙げると中盤の机運び。

担任と生徒の会話が使えなくもないかな。

 

難易度は例の4段階で難しいに分類した。

俺のレビューの一部をここに置いとくよ。

 

主人公は高校で国際コースの5人組。

熱くない、冷たくもない、はた目に穏やかに見える彼女たちの毎日は、実のところ葛藤に満ち満ちたものでした。

やはり個性濃厚なキャラの訴求力は強い!

特に貧しさが制約になる少女の、あらゆる時間をお金に換算したくなる闇が刺さりましたね。

空気を読めないことを自覚しながら努力する少女の心情には、共感のあまり胸が苦しくなりましたよ。

 

『曇りなく常に良く』感想・レビュー

 

とっ散らかった思考を文章化する試みはユニーク(2025/3発売)

 

大人の前では、礼儀正しくしていればもうそれだけでいいんだから、こちらが優位だと見せなくても、気迫で勝たなくてもいいから楽だ。(本文より)