自分が受験することを、果たして自分は話し合ったり考えたりするタイミングがあったんだろうかと思う。(本文より)
2014年芥川賞作家の2月に出た本だ。
子どもの世界を描く短編集とあったので
手にしてみたが子ども視点の話は少な目。
全9篇のうち最初の2つと最後の短編が
小・中学生の目線で描かれた話だったよ。
エリート塾に通う少年を描いた『心臓』、
受験期の少年を描いた『ものごころ』が
この作品集で楽しめたツートップになる。
改行の少ない文体が嫌気されるかもだが
これらの短編の母親と子の意識のズレや
中学生活の中には素材文適性がほんのり。
取っつきづらさは否めず難易度は難しい。
以下には俺のレビューの一部だけ付けた。
子供の世界に挑む9篇とありますが、実際、親目線の話が多かったですね。
子供視点の3篇の方が私には楽しめました。
特に犬がらみの二つの短編『心臓』『ものごころ』の瑞々しい描写が好きです。
落ち着かない少年の気持ちの飛び跳ね方や、親の誘導に対して芽生える反発などにリアリティが感じられましたよ。

ラ・サールだって灘中だって宏くんならいけるかもしれない、でも、死ぬ気で勉強するの大変でしょ?(本文より)