中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

威容と美を湛えた『アカシアの朝』(櫻木 みわ)

朝鮮半島の北、南、そして海を隔てた日本。場所はちがっても、かつて国家の暴力によって生じた亀裂を、いまでも生きている。(本文より)

 

北朝鮮の兵役は10年だって知ってる?

10代から10年って世界最長らしいよ。

 

そのはじまりとは無関係じゃいられない

近隣国の事情なのに俺は知らなかったな。

 

そういう話題などにも作中で触れている

初めて長編を書いたという作家の新作だ。

 

日本やタイなどを含めた様々な国出身の

アイドルを目指す娘たちが出てくるけど

ガールズグループのチャラけた話と違う

 

暴力的なまでに喜怒哀楽の波が襲いくる

激動の10ヶ月に圧倒されまくったわ~。

 

重厚な歴史や文化的背景で周囲を固めて

中心にたっぷり面白さを練り込んでいる

かな~り勉強になるストーリーだったわ。

 

物語のおもな舞台は韓国の芸能界だけど

K-POPに関心がなくても楽しめるよ。

 

素材文適性はほんのりと感じられたかな。

 

15歳パートの占める割合が最も高くて

10代の少年少女の葛藤がメインなんで

探せば必ず使いどころは見つかるだろう。

 

作問者がこの本にたどり着けるか?って

最初のハードルが高そうではあるんだが。

 

ま、外から見た日本を知るって意味でも

読んでおくべきなんじゃないかと思うよ。

 

ちょっとおカタにことばかり書いたけど

躍動感が弾けるような魅力も詰まってる

 

難易度は高めで4段階の分類だと難しい

俺が心から贈る大絶賛のレビューは以下。

 

エンタメの枠を超越した大作。

 

人を偶像化してしまうことの怖さを思い知り、錯覚を糧とする発想には意表を突かれました。

翳をはらむ重厚な歴史を感じつつ、新しい世界の眩しさを味わえる凄い作品です。

 

主人公は母子家庭の15歳。

塞ぐ心をダンスに救われた彼女が、高い目標を掲げ、未知の世界へ飛び込んでゆくさまを描いた物語です。

 

楽しさと学びが見事に融合されていますね。

過酷な芸能界への道、その先の光と影のみならず、ヘイトスピーチや兵役の現場にも
フォーカスする驚きの展開に、何度まさかと思ったことか!

 

これはこれで完成された芸術品なのですが、あの仲間と駆け上がる世界線も見てみたかった!

そんな思いに駆られるほど、キャラクターたちの虜になっていましたよ。

 

これが初めての長編作品だなんて、とても信じられません。

 

『アカシアの朝』感想・レビュー

 

レビューにも思わず熱が入った!(2025/5発売)

 

自分自身も他人も、人を動かすのものは熱ですから、これはとても大切なことです。(本文より)