中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

声も、心も、一つに重ね『中三・ラプソディ』(花里 真希)

中学生なんて自分のことしか考えない時期だもん。(本文より)

 

カナダ在住作家の来週なかばに出る作品。

歌が苦手な少女が合唱を頑張る物語だよ。

 

期待に応えなきゃという思いに縛られた

少女が気づきを得ていく流れがGООD!

 

主人公じゃないんだけど、面白い少年が

あたふたと立ち回るさまも良かったわ~。

 

前作は受験界で注目されたわけなんだが

今作も熱視線を浴びることになるだろう

 

なにせ合唱を描いた物語文は入試の定番。

 

音を合わせるなかで、心も合わさるって

流れがたぶん問題に扱いやすいんだろう。

 

本作も素材文適性は高い部類に入りそう。

 

問題に使えそうな箇所の一例

4章〇クラスメイトの家でまさかの体験

5章△ヒミツの関係性への主人公の心情

6章△面談での衝撃!からの対話パート

7章◎練習中に響く不協和音とそれから

 

それにしても、海外にいながらここまで

日本の中学生を活き活き描けるって凄い。

 

難易度は中学入試にも最適な普通レベル。

受験生なら小5ぐらいでも読めそうだよ。

 

俺のレビューは下に載せておきますぜい。

 

完全じゃなくたっていい。

心のままに生きようじゃないか!

 

そんなメッセージが胸に響きました。

 

読んでホッとできる、うれしいアイデアが詰まっていますね。

 

主人公は人から万能と見られがちな中学三年生。

実は音痴というのを隠したい彼女が、合唱のパートリーダーに抜擢され、葛藤にまみれながら歩んでゆくストーリーです。

 

頼りなげな少年が起こした小さな風が、クラスを巻き込む大嵐になるとか最高!

 

ひたむきであれば、たとえカッコ悪くても人の心は動かせるんだと気づかされました。

弱さをさらけ出すことで心の距離がグッと縮まるなら、無理に強がる必要なんてないのかも。

 

刺さる発見がたっぷりですし、これを読めば生きるのが楽になりそう。

とくに響いたのは、こうあるべきという思い込みは、ときに自分自身をも苦しめるという部分。

 

もっと自由でいいんだと物語がやさしく語りかけてくるので、読み進めるほどに気持ちがラクになりましたよ。

 

こんなに癒されるなんて聞いてない!

 

合唱で声を合わせないといけないクラスは、個性も難曲もあいまってバラバラ。

 

彼らの不協和音の行方はどうなる?

不審者とは何者なのか?

そして主人公を悩ませるもう一つの問題とは・・?

 

気になったらぜひチェックしてみて!

 

謎めいた人物のノリが好き(9/10発売予定)

 

まあね、本音を隠した方が、人生スムーズにいくんだろうなって思うけど、スムーズにいくだけが人生じゃないから。(本文より)