僕、また、学校に行けるんだよね?(本文より)
『あめつちのうた』が頻出の先生の新作。
これは今年俺が最も揺さぶられた本だよ。
幸せな4人家族で暮らしていた男の子が
がんに冒されちまうっていうストーリー。
俺、若い主要キャラが病気になる話には
引いちまうことが多いんだがこれはアリ。
著者の訴えたいことが明確だったからよ。
限られたそれぞれの時間をどう使うのか
ありえないほど思索の深淵へ誘われたし
変わる家族の姿に胸を打たれまくったし。
とくに終盤のメッセージは強烈に響いた。
俺もしっかり受け止めて、変わりたいと
心から願わずにいられなかったからよ~。
笑われるかもしれないがこの子のような
心のきれいな人になりたいと思ったんだ。
素材適性ではテーマの重さがネックだが
13歳の姉視点の部分は割とありそうだ。
小5サッカー女子との出会いと交流が△、
心理士とのサシ対話あたりが〇って印象。
ま、それは置いといてこの本は必読だよ。
とくに大人世代に向けて強烈に薦めたい。
病魔に冒された人たちの心を救うために
どういったことが必要か教えてくれるし
家族のあり方を考えるきっかけにもなる。
紹介作の中では難しいってことになるが
中2女子視点の部分はやや難という感じ。
以下、余韻に浸りつつ書かせてもらった。
主人公はありふれた4人家族の面々。
11歳の身体を蝕む病魔が幸せな家族のありようを激変させます。
少年に降ってわいた「まさか」に揺れるそれぞれの葛藤が、容赦ないインパクトで胸に迫ってきました。
ぶつかり合う主張が生み出す修羅場の激しさも桁違いですね。
どちらにも正しさがあるから、読むほうも揺れまくるんです。
素直で我慢強く、自分より人を優先するような高潔さを兼ね備えたいい子がとり乱すさまにも、動揺せずにいられませんでした。
けれど、これはただのかわいそうな話とは違います。
息子に余命を知らせるべきかどうか?
考えに考え抜いて出した家族の答えは、このうえなく尊いものでした。
その選択を正解にできるよう一丸となって邁進する姿もいとおしいです。
あらゆる葛藤と向き合った先に辿り着くラストには、涙腺が消し飛びました。
少年が伝えたかった想い、何ものにも勝るメッセージ、ぜひ作品に手を触れて、そこに込められた祈りを全身で受け止めてください。

人間は生きている意味、意義、理由みたいなものにとらわれすぎているのかもしれない。(本文より)