戦争が終わりさえすれば、また勉学の場に戻れるのだ。そう信じていた。(本文より)
7月に発売された出色の戦争文学作品だ。
長きにわたり人を苦しめる原爆の恐怖が
心臓を鷲掴みにするもの凄い作品だった。
特に勤労動員で国鉄で働くことになった
中学二年生の戦争体験には震えが来たよ。
多視点で描かれる戦後の苦悩も目新しい。
これは日本人として読んでおきたいわ~。
テーマがテーマだけに重さに偏るんだが
奇跡や恩師の人柄には救われると思うな。
ただ本作は難しいので子供にはキツそう。
以下、揺さぶられまくったオレの感想だ。
主人公は科学者を目指した青年。
重大な過ちで道を見失っていた彼が、自らのルーツを追うなかで、衝撃の事実に触れ、再び歩き出すための糧を手にします。
原爆の悲惨さが骨身に染みて感じられる作品でした。
不幸にも喪われたおびただしい命、そして生き残った人々の身体のみならず心まで蝕み続けた深刻なダメージ、無関係なはずの人生さえ暗転させた哀しき連鎖。
言葉が出ないです。
公的支援の遅れや、差別・偏見から抱いてしまう負い目など、この作品に学ばせてもらったことも多岐にわたりました。
あの日、あの地に、引きずり込まれるかのような読書体験は恐ろしくもありましたが、その痛みは私に必要なものでした。

大人が勝手に決めて、勝手に大勢の人を死なしたんです。子どもは黙って死んでいくしかなかった。(本文より)