中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

理性を奪いかねない一皿『あつあつを召し上がれ』(小川 糸)

切なさがじんわりしみる話が多めの七篇。

2011年発売の入試でも定番の作品だ。

 

難易度の面ではやや難になるだろうな?

 

翳りのあるのも含めどの短編もいいけど

とくに認知症の祖母の話が印象的だった。

 

子どもがえりした祖母の求めるなにかを

必死で手に入れようとする主人公の行動。

 

これが心の隙間にかっちりハマったんだ。

 

プロポーズの歓喜や別れの寂しさなどに

不思議な世界観も混じってくる話の乱舞。

 

最終話のきりたんぽの話も超やばかった。

さんざんに揺り動かされちまったもんよ。

 

まったく、満足度が高いにもほどがある

昔の感想を見たら超ぶっ飛んでて吹いた。

 

作者を問い詰めたい。

胸ぐら掴んで締め上げ頭グラグラゆすって白状させたい。

あの中華屋のモデルはどこの店か?

あの惜しみないフカヒレ、マネ出来ない豚バラ飯を味わえるチャンスは、自分にもあるのか、あるんですよ、ね?ね?

 

物語の魅力に我を失った!(2011/10発売)

 

もしかしたら、本当にこの人とだったら、私がもう余生だと思っていた人生を、自分が主人公になって、また一から始められるかもしれない。(本文より)