その生徒はとてつもなく賢い。にもかかわらずそれを半分ほど隠ぺいしているの。(本文より)
微笑ましい家族愛とジェンダーを描いた
たま~に入試で見る作家の2月に出た本。
世間一般で言う普通からド派手に外れた
個性のほとばしりに圧倒される一冊だわ。
これを読むと最上級の優しさに癒されて
性別への考え方が変わるかもしれないよ。
読みやすいが人間関係が込み入っていて
文章以上に難しく感じる向きもあるかな。
人物を書きだしながら読むといいだろう。
何書いてもネタバレになるので以下短く。
謎だらけのストーリーにいい意味で酔いそう!
主人公は六つ上のルカと仲よくフリマ出店するチカ。
普通の姉妹に見える彼らには、人には知られたくない秘密がありました。
なんてややこしい関係性!
重層的に描かれる性別のオーバーラップ領域に浸ることで、今まで内包していた心の壁がぼやけるような不思議な感覚に陥りました。
わざわざ区切ったり定義したりせず、自然に、あるがまま、かつ、あいまいであってもいいという価値観は新鮮ですね。

できないことは、はっきり口にする。それがおとなとしてもまっとうな態度なのだ。遠慮やためらいは、ものごとをややこしくするだけだ。(本文より)