中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

大正の街で平和を祈る『ユリの便箋』(森川 成美)

なんでも最初にやる人は、変に思われるんです。ばかだって言われるんです。(本文より)

 

入れ替わり物と聞いて思い浮かべるのと

まるで違ったストーリーなんでビックリ。


ありがちな展開とは別物の楽しさがある。

 

しかも愚かな国家の闘争に巻き込まれる

市井の人々のかなしみが染みる重厚さだ。


意外なキャラとの距離感の変化が新鮮で

名作シネマみたいなまさかもドンと来る。

 

女性の地位の低さには考えさせられたし

受け継がれる教えにはしんみりしみじみ。

 

これはいい意味で予想を裏切られたわ~。

 

さまざまな学びと面白さがある本作だが

難易度は普通、レビューの一部は以下也。

 

粘り強くがんばることの素晴らしさが身に染みました。

 

主人公は是が非でも美術学校に入りたい少女。

服飾に憧れる双子の兄弟と瓜二つなのを利用して、彼らはとんでもない企みを思いつきます。

 

こんなにハラハラする学園モノ、見たことない!

夢に近づいていくドキドキも盛りだくさん。

それでいて、誰にも戦争なんかで死んでほしくないという感情の奔流が鮮やかに描かれる深みもありましたよ。

 

『ユリの便箋』感想・レビュー

 

生きた証への渇望が刺さる(2026/1発売)

 

しょせん、よその国のことなのに、ちょっかいを出して、なんでおれたちが割を食わなきゃならないのか。(本文より)