中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

2024-02-12から1日間の記事一覧

新たな知見に満ちた桜蔭選書『百年の藍』(増山 実)

「美しいものが、アメリカの匂いがするというだけで排撃される世の中なんて、狂っています。私は狂っている世の中に合わせるつもりはありません」(本文より) 今年の桜蔭は大人向け重厚作品だったな。 これはサレジオ学院でも使われていたよ。 さっそく読ん…

その生き様が魅力的な『あけくれの少女』(佐川 光晴)

「大人には大人の事情がある。多少は気になるじゃろうが、子どもは知らん顔をして、よくあそび、よく学べばいい。そして世の中に放りだされても生きのびていけるだけの力を、どうにかして身につけるんじゃ」(本文より父の言葉) 有力な出題候補作の紹介が続…