正解か不正解かを決めるのは、選択したあとの自分の生きかただ。(本文より) 割と入試に出る作家の2ヶ月後に出る本。 2026年組は特に注目じゃないかな? 今月の日能研模試でもこの先生の作品が 使われたがそれ以上に素材文適性は高い。 物語は人生の岐…
生活環境が変わったからって、わたしたち自身はなんにも変わらないのに。(本文より) わりと入試にでる作家の3日後に出る本。 この著者では最も素材文適性が高い印象。 描かれるのは少女達の不幸なすれ違いだ。 子供自身のせいでない要因で苦しむ姿が おっ…
今期の作問選書シーズンはほぼ終了だな。 もうじき2026年組向けに移行するよ。 9月の新作は末にかけてドカッと来るわ。 毎回言ってるように以下は大部分が未読。 出題向きじゃない本も混じってる想定だ。 9/4発売 ☆先行レビュー予定☆ 『わたしと話した…
どうしてみんな、そんな簡単に友達を作ることができるんだろう・・・・・・(本文より) 稀に入試で見かける作家の8月の新作だ。 悩める子どもたちにマジで届いてほしい 面白いだけでなくためになる一冊だわ~。 考えすぎて一杯一杯になってる中学生が パー…
今年5月に発売されたスポーツものだよ。 控え目な女の子がサーフィンに出会って 生き生きと変わっていくってストーリー。 クラスにサーフィンする子が珍しくない という海辺の学校生活ってのも新鮮だわ。 国語の素材文に選ぶなら12~13章か。 海で怖い…
どんなに孤立しても、ネットで必死に探せば、世界のどっかには絶対、似た孤独を分かち合えるやつがいる。(本文より) まれに入試に出る作家の7月の新作だよ。 いきなり天国にたまねぎを密輸なんつう ぶっ飛んだネタが出てきて焦るんだけど 読み進めると深…
短編小学校シリーズの6年編3冊目だわ。 かな~り読みやすい15編が詰まってる。 意外と興味深いネタなんかもあったよ~。 アメリカではメリークリスマスではなく ハッピー・ホリデーズとクリスマス祝う ようになってきてるとはこの本で知った。 海を渡る…
まれに入試に出る作家の6月に出た本だ。 ちょっといい私立中が物語の舞台になる 電車好き中1女子視点という珍しい作品。 神戸先生、手芸男子の作品などもあるし キャラクターの設定がユニークですわ~。 主人公は自分のかわいさを自覚していて 周囲の期待…
わりとマメに本の紹介をしてるんだけど 相変わらずアクセスは微々たるものだわ。 それでもめげずに推薦図書を改訂したよ。 対象は昨年8月までに出た旧作・準新作。 リストの説明は例によって真面目に書く。 旧作・準新作の推奨リスト(新作リストは10月下旬…
一歩進んで二歩下がるどころか、百歩進んだと思ったら九十九歩戻るような毎日だ。(本文より) 高校放送部モノがたまに入試に出ている 青谷真未先生の6月に発売された作品だ。 犬が苦手な大学生と犬の交流が描かれた めっちゃハートウォーミングな物語だよ…
中学生というのは、未来しかないと言っても過言ではないですから。(本文より) 7月に出たファンタジー色が濃い目の本。 補欠で入った私立中で委縮してた少女が とびっきりの体験をして個性を輝かせる。 一言で言っちまうとこんなストーリーだ。 尊敬してや…
上品な味は、地味な味と紙一重。派手じゃないけど、余韻が深いのだ。(本文より) まれに入試に出る作家の3月の新作だよ。 オタクな高校生4人組が地味な文化部で 友情を芽生えさせ深めていくストーリー。 ちょっとした事件に巻き込まれてみたり 人助けをし…
学校に行かなくてもどうにでも生きていけるけれど、楽な道じゃない。才覚があってもなくてもね。(本文より) 5月に発売された一般文芸カテゴリの本。 素材文適性が特段高いわけでもないけど わりと書店で目立ってたので紹介するよ。 作問者が見つけられる…
努力の仕方を間違えていると言われればそれまでなのだけど、そこに追い討ちを掛けられると流石にキツかった。(本文より) 今年2月発売の小説すばる新人賞受賞作。 物語のスタートからして不穏な感じだし 小学生には見せられないかもしれないが 少なくとも…
カレーが好きなのはこういうところだ。なにをのせても美味しい。だれとでも仲よくなれる、クラスの人気者みたい。(本文より) 今期紹介本で最も読書感想文によさげな 小説はコレじゃないかと思ってるんだが 今回取り上げる作品もその点でいいよ~。 感想文…
割と入試に出る作家の4月発売の作品だ。 前半エッセイ、後半連作短編という構成。 実際のところ短編狙いで手にしたんだが エッセイのほうも期待以上に良かったわ。 岩瀬先生の幼少期の思い出が語られるが その観察眼の鋭さには舌を巻くしかない。 で、吐き…
孤独で寂しい人をほっておいたら、それはもういじめだよ。相手に手を出すのもいじめだけど、手を差し伸べないのもいじめなんだよ。(本文より) ポプラ小説新人賞の奨励賞受賞作だよ。 奨励賞だと通常は出版に至らないけど 改稿を重ねてバシッと仕上げたよう…
そういう言い方で、私を肯定してくれる人は始めてだった。(本文より) 2021年11月に発売された旧作だが これも青山先生の定番作品の一つになる。 えっ?ええっ!っていう驚きの仕掛けが 読者をとらえ、楽しませてくれる本だよ。 例によって緻密なまで…
まず俺に必要なのは、目の前のことにひたむきに取り組んでいくことなんだと思った。(本文より) 新作じゃないんだが定番作家の定番作品。 安定の青山ワールドが堪能できる本だよ。 図書館というには小さい町なかの施設で とびきりユニークな司書が迷える誰…
劣等感と自己嫌悪の塊が制服を着て歩いているような少女でした。(小手鞠るい先生の自己紹介パートより) 海外在住の作家って実は多いんだよな。 アメリカ 小手鞠るい先生イタリア 佐藤まどか先生オーストラリア 岩城けい先生カナダ 花里真希先生 海外にいる…
香蘭女学校の先輩から手渡されたバトンを手にして、走っているような気がすることが、いまでもある。(本文より) 50万部という売上は今期紹介作品首位。 前作は国内800万部、海外も含めると 2500万部という大大ベストセラーだ。 今作も手にした作…
今は幸せやけど。あのときのこと、後悔してんねん。あのとき、もっとやれることがあったのになぁって。だから、自分の子どもらには・・・・・・。(本文より) 頻出作家の6月の新作だがタイトル通り 不思議要素やミステリ色が強めに出てる。 ただし、驚かせ…
来春の入試を一つの区切りと捉えた場合、 今期の作問選書シーズンもそろそろ終幕。 殆どの作問者は8月までに選書を終える ゆえに後に行くほど採用率は下がってく。 8月は7~9日に新作がドカドカ来るな。 いつも言ってるが、以下は大部分が未読。 出題向…
発売即重版となったって触れ込みの新作。 ポプラズッコケ文学新人賞大賞受賞作だ。 ざっくりとワンフレーズで言っちまうと 普通女子が全然違うキャラの少女2人と 入れかわる体験を通して気づきを得る話。 なりたい相手になるって夢があるよな? ま、楽しい…
子供に残せる資産を持たないサラリーマン家庭の場合、学歴だけが頼りとなるため、小学校低学年から塾に通わせることが常態化している。(本文より) 中学入試の出題候補作品としてではなく 中学受験小説としてすすめたい一冊だよ。 タワマン文学とかカテゴラ…
そりゃね。簡単にイジメをやめさせることができるくらいなら、最初からイジメは受けないよね。(本文より) 芥川賞選考委員を務めるような大御所で 中学入試ではあまり見ない先生の新作だ。 成長過程の真っただなかで葛藤しまくる 小学四年生の少年と少女の…
友だちに人の悪口を言って欲しくないと 感じる少女の人間性が刺さりましたわ~。 児童ペン賞、日本児童文学者協会賞など この1年ほどで様々な賞の受賞歴がある 天川栄人先生の6月発売の新作2冊目だ。 この先生はここ数年で入試に出るように なってきてい…
わたしたちはいつだって、“みんな”の輪からはみでないように、気をつけているはずなのに。(本文より) 有力作家4人が好きをテーマに競作した 君色パレットシリーズのなかの一冊だよ。 2期の3作品の中では最も読みやすそう。 面白さって点では令丈先生の…
『八月の御所グラウンド』が頻出だった 万城目学先生の6月に発売された続編だ。 前作は1月の直木賞受賞効果が残るので 引続き要チェックということになりそう。 今作は不思議&ミステリ色が濃いぃので 素材文適性っていう面での注目度は低め。 ただ、登場…
思いがけないドラマがとびっきり楽しい 天川先生の先月発売されたばかりの新作。 物語の舞台は共学の公立中高一貫校だよ。 題材はよくある物からそうでない物まで 実に多彩でしかも考えさせられるんだわ。 コンプレックスの闇に囚われる子供達に あるがまま…