中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【二月の勝者】そろそろ現実を見よう

二月の勝者 ―絶対合格の教室―(高瀬志帆/小学館) サッカーに没頭する息子を熱烈に応援してきた父が 「Jリーガーを目指す」というような夢をあきらめ 現実的な道へと舵を切らせることに思い悩むシーン。 運動に熱中する子の親の共感を集めそうな場面だが こ…

精神科医からの忠告『完璧志向が子どもをつぶす』(原田 正文)

子どもの心の発達に関する著作を多く出してる医師の本だ。 一生懸命に、ではなく70点ぐらいの子育てを推奨してるぜ。 やっぱし完璧を目指しちまうといつまでも満たされねーもんな? 親も子も、不可能な目標のためにがんばり続けるといつか壊れるぜ。 親の …

出題が予想される物語文『こんぱるいろ、彼方』(椰月 美智子)

yukikaze.hateblo.jp 1/28にここで紹介した本が4日後の 2/1の 学習院女子 で出題されてたぜ。 まぁ、誰も読んじゃいねーと思うけどな。 椰月美智子は新作『ぼくたちの答え』もあるが オカルト色が強いんで、中学入試に出やすいのは、 『こんぱるいろ、彼方』…

偏差値と精神年齢のカンケイ『令和の中学受験 保護者のための参考書』(矢野 耕平)

早稲田アカデミーで実績を積んでから 独立した著者による中学受験の啓蒙書だ。 大手塾への見方がややキツいきらいはあるが それはそれとして、参考になる話も多かったぜ。 たとえば、四大模試の志望校判定はやや甘めに出る とかいう話なんか、気を引締めたい…

品川女子学院中 で出題『純喫茶パオーン』(椰月 美智子)

『しずかな日々』だとか『14歳の水平線』なんかで 前に入試出題の定番中の定番だった先生の作品だ。 『純喫茶パオーン』って本が何を描いてるのか ヒトコトで言やあ、少年が大人になる過程で 経験する奇妙で愉快な体験ってところだ。 シナジョの出題箇所よ…

バカだけどっ・・、バカじゃなかった!(ZOOM説明会にて)

「うちの子は御校を熱望していて2/1の午前と午後に受験するんですけど、子どもが試験を受けている間、わたしはどこにいたらいいでしょう?」(とあるママ) 今はもう中学入学してる学年の親がよ、 こんな質問を去年の学校説明会でしてて ナニ言ってんだ?こ…

ヒロインが、金にがめつい『マンガでわかる中学社会 公民』(Gakken)

『中学入試まんが攻略BON! 政治・国際』よりも 絵柄やストーリー性なんかの面では大人びた感じだ。 中学生向けだが、中学受験生にも役立ちそうではあるぜ。 塾ではアッという間に終わっちまう公民分野の学習を、 こういう取っつきやすい本で補強するのはアリ…

東大合格より難しい佐藤ママの真似『受験は母親が9割』(佐藤 亮子)

教育界で有名な佐藤ママの本だ。 家庭教師2年、学校の英語教師2年、 そういう下地があったとは知らなんだ。 母親が極めて優秀かつ努力家、夫は弁護士、 血統書付きの子どもたちが、ことごとく活躍。 そういう絵面なんで一般化できる話じゃないぜ。 何でも…

後方支援だって価値がある『中学受験――合格するパパの技術』(清水 克彦)

こんなのまねできないでしょ~?と感じる話もチラホラ。 父親オリジナルの過去問対策とかレベル高すぎだぜ。 ただ、子供と語らい夫として妻の労をねぎらう。 そんな役回りの大切さってのも書いてある。 貢献にも様々な形があるってことだぜ。 母親と同じスタ…

芝中 で出題『駒音高く』(佐川 光晴)

洗足学園中 とかでも出題されてるんだな。 佐川光晴は、2020年入試の物語文では、 3番目に多く出題された著者だとよ。 この作品は、棋士だけじゃなく 清掃員や新聞記者まで含めた 将棋を愛する人の物語だ。 読むほうも熱くなる人間ドラマが これでもかってほ…

令和の学校見学

激戦過ぎる学校説明会の予約が 取れないんで、外から見るだけの 学校見学する親子もいるらしいが・・ 俺、情弱なんで全然知らなかったんだが グーグルアースで立体映像見られるんだな。 例えば 法政大学第二中 の外観もこんな感じで 見る角度を上下左右に切…

ウチは関係ないと思わない方がいい『受験うつ』(吉田 たかよし)

大学受験に関係する話が多いんだが 参考になる話も盛りだくさんだったぜ。 中学受験でうつになっちまう子の共通項は 親が成績に過剰に一喜一憂するって点だとよ。 良かったときの喜びすぎもリスク増の要因らしい。 意外な行動が受験生を追い詰めることになる…