中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

出題が予想される物語文『こんぱるいろ、彼方』(椰月 美智子)

yukikaze.hateblo.jp

 

1/28にここで紹介した本が4日後の

2/1の 学習院女子 で出題されてたぜ。

まぁ、誰も読んじゃいねーと思うけどな。

 

椰月美智子は新作『ぼくたちの答え』もあるが

オカルト色が強いんで、中学入試に出やすいのは、

『こんぱるいろ、彼方』の方になるんじゃねーかな。

 

こいつは日本に帰化したボートピープルの家族の物語だ。

特に出題しやすそうな箇所をいつもみたく要約してみたぜ!

 

どこにでもいる普通の主婦。そんな風に見える主人公には、5歳のときにベトナムから命がけで脱出してきた過去があった。

迷いながらも、成人した娘に ”実は自分は日本人ではなかった” と打ち明けた彼女。ところがその日から娘の態度がよそよそしくなります。そんなふるまいをとがめた主人公に、娘が言い放ったのはこんな言葉でした。

「わたしは、お母さんに対して、とても怒っている。この一週間、口をきかなかったことなんてたいしたことないぐらい、わたしは怒ってる」

(以上、P100~108を要約)

 

大事なことを隠されてきたことに娘は傷ついたわけだな。

このあたりは物語の前半部分の最大の山場でもあるぜ。

 

社会問題に切込み、かつ平和への思いを強くする、

しっかりしたテーマ性のある作品でもあるんで

難関校とかも好みそうな素材だと感じたな。

 

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『こんぱるいろ、彼方』(椰月 美智子/小学館

 

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