中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

【二月の勝者】そろそろ現実を見よう

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二月の勝者 ―絶対合格の教室―(高瀬志帆/小学館

 

サッカーに没頭する息子を熱烈に応援してきた父が

「Jリーガーを目指す」というような夢をあきらめ

現実的な道へと舵を切らせることに思い悩むシーン。

 

運動に熱中する子の親の共感を集めそうな場面だが

これって受験生の親にもおんなじ苦悩がありそうだ

 

たとえば、目指せ灘中!という親子のパターンだと、

日々の会話の中でも、勉強を見るときでも、頻繁に

灘の名前を出して鼓舞するのとかありがちだよな?

 

そうやって、刷り込みながら激励し続けてしまうと

「絶対に灘」って拘りが強化されることになるわな。

 

ところが終盤の模試で、どうやら灘には届かないと

判断せざる得なくなったときに、憧れを切り捨てて

凄く言いづらいことを子どもに伝えないといけない。

 

      そろそろ現実を見よう。

 

こいつは子どもの心へのダメージが大きすぎんだろ。

今までの話は何だったんだ!ってことにもなるよな。

 

かくして、モチベーションを落とさないよう極めて

重要な初っぱなに無理な勝負をさせるしかなくなる

不合理な受験スケジュールに突入させる羽目になる。

 

ブログ等でもそういう事例がいくつかあったからよ、

やっぱし絶対〇中って刷り込みは危うさをはらむぜ