自分のことを、小説の主人公だと思い込むんです。すると不思議なもので、自分の意識と体が切り離される感覚がして、緊張せずに言いたいことがすらすら出てくるんですよ。(本文より)
たまに入試に出る作家の12月発売の本。
新旧両方の箱根駅伝の魅力を味わえるよ。
特に戦時中のエピソードにはやられたわ。
次から次へと感情を揺さぶる展開がくる。
知っておいて損のない知識も出まくるし
これは出来たら読んで欲しいところだよ。
で、どこかで使えそうな雑学ネタもある。
例えば戦時中の甲子園は選手交代が禁止、
なぜなら突撃精神に反するから、とかな。
球場で赤紙が来た観客の名前が放送され
観客が一斉に拍手する慣行もあったそう。
いかに狂った時代だったかがわかるだろ。
やっぱし、若者が変な縛りにとらわれず
スポーツに打ち込める世界を守らないと
いけないって心の底から実感できたわ~。
問題文にも割と使いやすそうな印象アリ。
俺のレビューの要約版はこんな感じだよ。
駅伝に興味のない人にも、ぜひ読んで欲しい一冊。
走ることに魅入られた男たちの本気が胸を打ちまくる激アツ作品です。
平和で満たされた令和と、ないない尽くしの戦間期、まるで違った二つの時代を舞台に、箱根駅伝の物語が火花を散らすように並走し、交わっていきます。