つらい思いをするのはいつも子どもだけれどね。(本文より)
2022年に発売された直木賞受賞作だ。
今更ながらに読んでみて見事にやられた。
傷ついた人々の話だが読むと救われるよ。
実にいい短編がたっぷり詰まってるから。
とくに鉄人会予想『星の随に』は桁違い。
少年の心情をキレイにすくい取ってるし、
素材文適性でいえばまちがいなく◎だよ。
長年愛される作品になるんじゃないかな。
『銀紙色のアンタレス』は少年の慕情が
瑞々しくって素材文適性△という印象だ。
やや難しいがマセた子なら小5でいける。
俺のレビューのカケラはこんな感じだよ。
年代も性別も様々な主人公たちがあがく様があまりにリアルで、五月雨のように共感の波がやってきました。
とくに響いたのは母の全幅の愛がまぶしい『真夜中のアボカド』。
少年とおばあさんの交流を描いた『星の随に』も大人を気遣う男の子の姿勢に胸を打たれましたよ。