なんで、俺たちはもっと器用に生きられないのだろう?(本文より)
『あめつちのうた』が頻出な作家の旧作。
文庫化を機に読んでみたが大当たりだわ。
過ちを犯した少年が負い目を隠しながら
目の不自由な少女のサポート役になって
マラソン走破の手助けをするストーリー。
大別すると職場編と競技編になるんだが
とくに職場エピソードがエモいんですわ。
しかも競技編の方も胸熱展開になるしよ。
で、それらの話が絡み合っていくもんな。
いやー、楽しく読んで元気までもらった。
これ、作問者の先生は気づかないかな~。
素材文適性も結構あると俺は感じたけど。
以下、満ち足りた俺のレビューから抜粋。
なんて美しい物語なんだろう。読み終わった瞬間、ため息が漏れました。
明日を生きる力をくれる一冊だと思います。
胡散臭さしかなかった場所が何にも代えがたい居場所になっていき、関わり合う気のなかった人々が、大切な仲間になっていく。
こんなの見せられたら、揺さぶられるに決まってるじゃないですか!