こんなキャラ、うちの学校にいたら間違いなくいじめられてたと思うんだけど、これまでの人生なんともなかったんだろうか。(本文より)
成瀬は天下を取りにいくシリーズ最新話。
小説新潮5月号掲載の未刊行作品ですわ。
短編の話をあんまし詳しく書いちまうと
ネタバレが過ぎるんでサラッと触れとく。
神奈川の外れにある進学校出身の少女が
失意のまま進んだ京大で成瀬に出会う話。
もうね、成瀬が名乗っただけで鳥肌だよ。
コレだよコレって叫びたくなる例の濃さ。
で、その猛烈キャラが主人公を変えずに
おかないといういい意味でのお約束展開。
主人公の張り裂けそうな葛藤などもあり
素材文適性はめっちゃ高かった印象だよ。
成瀬に会う前のパートなんかも含めてな。
ま、熱心に素材探しする作問者でないと
この作品には気づけないように思うけど。
ちなみに『成瀬は天下を取りにいく』が
初めて入試に出たのは今年ではないそう。
著者によれば、なんと2年前に採用した
関西圏の中学があったっていうことだよ。
そのときも小説新潮から出たんだそうな。
その瞬間、私の志望校も京大理学部になった。(本文より)