中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

待ってたのは、コレ!『やすらぎハムエッグ』(宮島 未奈)

こんなキャラ、うちの学校にいたら間違いなくいじめられてたと思うんだけど、これまでの人生なんともなかったんだろうか。(本文より)

 

成瀬は天下を取りにいくシリーズ最新話。

 小説新潮5月号掲載の未刊行作品ですわ。


短編の話をあんまし詳しく書いちまうと

ネタバレが過ぎるんでサラッと触れとく。


神奈川の外れにある進学校出身の少女が

失意のまま進んだ京大で成瀬に出会う話。


もうね、成瀬が名乗っただけで鳥肌だよ。

コレだよコレって叫びたくなる例の濃さ。

 

で、その猛烈キャラが主人公を変えずに

おかないといういい意味でのお約束展開


主人公の張り裂けそうな葛藤などもあり

素材文適性はめっちゃ高かった印象だよ。

成瀬に会う前のパートなんかも含めてな。


ま、熱心に素材探しする作問者でないと

この作品には気づけないように思うけど。

 

ちなみに『成瀬は天下を取りにいく』

初めて入試に出たのは今年ではないそう。

 

著者によれば、なんと2年前に採用した

関西圏の中学があったっていうことだよ。

 

そのときも小説新潮から出たんだそうな。

 

『成瀬は信じた道をいく』の次に読むべし!(4/22発売)

 

その瞬間、私の志望校も京大理学部になった。(本文より)