中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

2023-12-31から1日間の記事一覧

新星きらめく『私が鳥のときは』(平戸 萌)

それぞれが自分の場所で、受験生として全力を尽くそうと約束していた。(『私が鳥のときは』の本文より) この作品がデビュー作っていうことだし 中学受験界隈では多分ノーマークだろう。 氷室冴子青春文学賞の大賞作品がこれだ。 受賞作『私が鳥のときは』…

まだまだ使われそうな『大きくなる日』(佐川 光晴)

「ご両親から支持されていないと思ったら、子供が自分の力を伸ばせるわけがないじゃありませんか」(本文より) 2016年に出た優先度Aランクの旧作。 これはテキストや模試でお馴染みだろう。 入試でも忘れたころに出てくる作品だし 普通の新作より先に…

アメリカの自由さが際立つ『空と星と風の歌』(小手鞠 るい)

わたしが生まれ、育ってきた日本に、こんなふうに生まれて、こんなふうに育って、こんなにも悩み、苦しんできた人がいたなんて、想像したこともなかった。(本文より) たまに出題される作家の11月の新作だ。 この先生は発刊のペースがものすごいな。 アジ…

定番の駅伝小説『あと少し、もう少し』(瀬尾 まいこ)

自分の力が発揮できる場にいるって大事だろ。(本文より) 2012年に出た優先度Sランクの旧作。 頻出の瀬尾まいこ先生の本では最注目だ。 やっぱしチームの心を合わせる話になる 駅伝や合唱モノは素材の定番中の定番よ。 この作品では先生の役どころも面…