中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

トップ校なんて通過点『成瀬は天下を取りにいく』(宮島 未奈)

中学2年になった今でも、成瀬は他人の目を気にすることなくマイペースに生きている。(本文より)

 

あと10日ほどで発売になる新人の新作。

 

ラノベ的なタイトルなんで敬遠してたが

読友さん達の激賞が凄いんで読んでみた

 

で、見事にハマっちまたんだな、これが。

破天荒な主人公の生き様が圧巻だったわ。

 

努力で成績トップになる子をめぐる話で

東大オープンキャンパスの話題もあるし

受験生でも楽しく読めそうな感じはする。

 

ま、勉強の話はメインじゃないけどな?

 

過去に町田その子窪美澄を輩出してる

R-18文学賞大賞って触れ込みの本作。

官能要素はゼロなんで子どもでもOKだ

 

以下ノリノリで新潮社に送ったレビュー。

 

器の大きい少女が闊歩するさまが爽快な作品。

 

突き抜けた面白さですね。

少しも止まらず我が道をゆく成瀬の生き方に周囲が巻き込まれ、影響されていく激アツ展開。

もはや一気読みするしかなかった!

 

短編ごとに主人公が幼馴染や地域の大人、同世代の子などにバトンタッチしますが、それぞれに見どころバッチリ。

 

漫才パートはうっかり電車の中で読んでしまい、恥ずかしいことになりましたよ。

そして、西武大津のお別れシーンには胸に迫るものがありました。

 

本好きでなくても最初の5ページで虜にしてしまうような魅力たっぷりの逸品です。

 

どの科目も等しく得点する彼女に得意科目という概念はない(3/17発売予定)