中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

あっぱれ!優良図書『ぼくたちのいばしょ~亀島小 多国籍探偵クラブ~』(蒔田 浩平)

つまり、ぼくらの仲を裂いていた犯人は、意外と単純だったってこと。「お互いを知らない」、いわゆる「無知」ってやつだ。(本文より)

 

10歳前後の子どもに薦めてみたくなる

雑誌『日本児童文学』で激賞されてた本

 

副題が「亀島小多国籍探偵クラブ」だし

チャラついたストーリーかと思ってたが

それは大間違いでじっくり読ませんだわ。

 

なにせ海外ルーツの子とどう向き合うか

真っ正面から描き切った作品だからよ~。

 

著者はこれが2作目で出題実績はないと

思うけどこの本は後半がやや使えそうだ

 

たぶん14章が問題にはベストだろうな。

素材文適性は以下の順になりそうな感触。

 

14章『運命に負けない』・・・〇

ホームルームで、運動会に新たな試みを
導入することの是非を議論していく場面。

 

11章『ぼくたちのいばしょ』・・・△

ブラジルルーツの子が心情を語るシーン。

 

9章『挑発のお返し』・・・△

運動会の種目決めでは話が思わぬ方向に。

 

図書館でも司書の推し本になってた本作。

俺のレビューの一部はこんなんでござる。

 

主人公は新聞委員の小六男子。謎解き好きの相棒とうまいことやっていた彼が、ネパールからの転校生と仕事をすることになり、戸惑いの日々を越えて得がたい経験をします。素晴らしい!日本語がわからない級友の気持ちに寄り添い、ともに歩むなかで、お互いが成長していく流れ。本当に素晴らしいです。

 

『ぼくたちのいばしょ~亀島小 多国籍探偵クラブ~』感想・レビュー

 

見た目より重厚な一冊(2023/5発売)