中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

どえらいコラボ効果『川滝少年のスケッチブック』(小手鞠 るい)

九十代のおじいちゃんはぼくの隣に座っているのに、スケッチブックのなかでは、十二歳の少年が受験に挑んでいる。(本文より)

 

著者の祖父が描いたスケッチを元にして、

戦時中の生活をリアルに伝える異色作だ。

 

絵だけでも小説だけでもできないことが

コラボする効果でこんなにやれるんだな。

 

戦争のむなしさがよ~く伝わってくるよ

 

余談だが、昔の中学受験の話もあったわ。

 

親の付き添いなしが当たり前だったとか、

新聞に合格発表が載るんでお隣さんから

合格を知らされたなんて逸話もあったよ。

 

素材文に使えそうな箇所は多くないけど

これはぜひ手にして欲しい本だと感じた

 

俺のレビューの書き出しは少しケンカ腰。

 

それが売り物になるのか?正直、手にするまでは、そんな気持ちがありました。主人公はアメリカ育ちの12歳。好奇心あふれる彼が、祖父の描いた日記風のスケッチ集を手にしたことをきっかけに、自らのルーツにかかわる歴史の1ページを体感することになります。

 

『川滝少年のスケッチブック』感想・レビュー

 

資料価値も高い力作(2023/6発売)