中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

ラストがそそる、技アリ素材『後ろの席の菊池さん』(名取 佐和子)

有力作家によるちょうどいい長さの話が

いくつも詰まっている季刊『飛ぶ教室』。

 

ここからの出題が割とあるのは有名だな

 

今回は71号から74号が検討対象だよ。

発売時期は昨年の10月から今年の7月。

 

特に素材文適性が高そうだったのがコレ

短編の中身をあんまし詳しく書いてくと

ネタバレが過ぎるんでサラッと紹介する。

 

飛ぶ教室73号より

『後ろの席の菊池さん』(名取 佐和子)

中学三年生の少女が、思わぬ場所で不登校のクラスメイトに出会います。主人公は、その子のことを知らないふうを装うのですが・・・。ラストの一文が受験生への殺し文句になりそうな注目作。

 

『飛ぶ教室 第73号』感想・レビュー

 

コレ、神号じゃなかったら何?(2023/4発売)

 

『後ろの席~』以外の注目作品といえば

『給食アンサンブル』のスピンオフ短編。

 

飛ぶ教室74号より

ひよこ豆のサラダ』(如月 かずさ)

主人公はツイてない中学二年生。元気のない彼が、クラスメイトの意外な一面を垣間見て・・・。心温まる掌編に笑い要素まで織り混ぜた、まるっと全文使えそうな素材。

 

これ以外にも気になる作品は一杯あるよ。

例として、もう少し並べてみたのが以下。

 

飛ぶ教室73号より連載スタート

『今日も誰かの誕生日』(二宮 敦人)

高校入学の直前に転校したいという主人公。そのわけは・・・というのが1話目。2話目は、男子高校生が、自分自身の誕生エピソードで、出産がいかに一大事かを思い知り・・・という筋書き。生まれてきたことへの感謝を引き出せそうな作品。

 

飛ぶ教室71号より

『旅立つ小鳥たちへ』(小手鞠 るい)

コンプレックスでがんじがらめの中学二年生が、未来の自分に宛てて手紙を書くが・・・。著者の伝えたい想いがしっかり胸に届きそうな3つの手紙。入試素材にはしづらいが、今、まさにコンプレックスの洪水に溺れそうな子に読んで欲しい逸品。

 

尚、連載期間中にも出題のあったノノ

先月の単行本化で入手しやすくなったよ。