やっぱり、あかりの入試が一筋縄でいくわけないのよ。(本文より)
豊島岡女子や栄東・東大特待での出題で
注目度上昇中の作家のシリーズ二作目だ。
本屋大賞候補作の一作目とともに書店の
目立つ位置を占め続けるのは確実だろう。
つまり、作問者が気づかないわけがない。
今作もスケールの大きい少女が躍動する
楽しさ抜群の作品に仕上がってんだわ~。
全5話の連作短編集だが小4女子視点の
『ときめきっ子タイム』に注目したいな。
本作の中では最も読みやすい短編であり、
それでいて後半の素材文適性が高めだよ。
あとは大学受験編と観光大使編あたりが
適性では△になるけど面白さは抜群だわ。
とくに合格発表のあたりが俺は好きだな。
ステージでの無軌道な活躍ぶりもヤバい。
今回はレビューの全文バージョンで推す。
成瀬のようになりたい!
渇望せずにいられませんでした。
主人公は信念の塊のようなハイティーン。
努力を怠らず、人目も気にしない彼女が、目標へ向かって一直線に突き進むなかで派手に周囲を巻き込んでいきます。
かかわる人々の迷いまで断ち切っていく生き様はまさに鮮烈。
ひとたび目にしてしまえば、威風堂々たるその歩みからは、誰も目が離せなくなると思います。
弟子に志願したり、絆を失いたくないと切に願う気持ちにも共感しきりでしたよ。
いつでも周囲の予想を軽々超えていく成瀬の行く末は、是が非でも見守りたいですね。