中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

雨のちハテナ『彼女たちのバックヤード』(森埜 こみち)

しんどいときってさ、言いたくもないことを言ったり、したくもないことをしちゃったりすんの。(本文より)

 

たまに出題される作家の1月の新作だよ。

 

女子中学生3人が主人公の連作短編集で

ちゅうでん大賞のデビュー作まで含めた

過去作品よりも選ばれやすそうな印象だ

 

序盤に友人関係が荒れるが、それが何を

きっかけに変わっていくか見て欲しいな。

 

素材文適性は3章後半の公園での二人の

会話シーンが◎、4・5章が△、6章は

これまた公園が舞台になるあたりが○か。

 

ラストの7章は無印だが最も心に効いた。

 

読み終わった瞬間に、すっげえぞコレは

な~んて吠えて家族に驚かれちまったわ。

 

平易で読みやすく後味も素晴らしい本作。

俺のレビューの後半部分はこんなですわ。

 

清々しい!

序盤の不穏な空気が、お互いを知ることで晴れていく流れがいいわ~。

やはり、相手を思うなら、ここぞという場面では遠慮せず踏み込むことも大事ですね。

それがきっと本当の友だちなのでしょう。

瑞々しく学びもあって、楽しい気持ちにまでなれる”オトクな短編集”だと思います。

 

『彼女たちのバックヤード』感想・レビュー

 

また有力候補作を発見!(2024/1発売)