中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

リアルな小学生ライフ『小田くん家は南部せんべい店』(髙森 美由紀)

冷たい思い出より、温かい思い出の方が涙をこみ上げさせるのは、どうしてなんだろう。(本文より)

 

たま~に出題される作家の先月の新作だ。

 

地元ならではの名産品作りが家業という

少年の小4~小5のあゆみを描いた物語。

 

これがまたMAXレベルでエモいんだわ。

人情、友情、家族愛がビシバシ響くから。

 

かつ素材文適性も極限と言えるほど高い

途中まで使えそうな箇所をメモしてたが

ありすぎて途中からは読むのに没頭した。

 

とりあえず一章の分だけを羅列しとくよ。

 

素材文に使えそうなくだり(一章より)

適性○ 教室で課外授業の行き先が決定

適性○ 課外授業での思わぬドタバタ劇

適性◎ 帰宅すると意外な出来事に遭遇

適性○ 後日、学校で心を揺さぶられる

 

二章以降にも盛りだくさんで宝の山だわ。

これほど素材に適した本はそうそうない

 

ただ『カラフル』のときも書いたんだが

この本も過当競争の一般文芸カテゴリで

作問者が見つけられるかは未知数だろう。

 

例の難易度分類だとやや難相当のこの本。

俺のレビューの一部は以下の通りですわ。

 

読めば心がホカホカになること間違いなし!

主人公はせんべい屋の少年です。

家業があまり好きでなかった彼が、新しい友人と関わるうちに心を揺り動かされ、ともに難しい製法に挑む楽しさに目覚めていきます。

人も場面もありありと浮かぶリアルな描写、圧巻でした。

 

『小田くん家は南部せんべい店』感想・レビュー

 

人と人の絆を感じさせてくれる(2024/2発売)