2019年12月刊。
高難度の作品だ。
すでに筑波大附属で
出題実績があるんだが
『飛ぶ教室』の紹介時期
から考えて今年も出るかな。
女性に自由がなかったころが
舞台なんだが、なかなか壮絶だ。
勉強や読書をする暇があったら、
家の役に立てっていう社会で、
気の毒になる場面が多いわ。
人物では歌劇団を率いる
珍しくまともな大人の
言動に注目したい。
劇団を見守る代表は驚くほど忍耐強い。相手が子どもでも、待つと決めたらいくらでも待つことが出来る。その優しさは、スランプに陥った子を幾度となく立ち直らせてきた。最良の治療効果をもたらすのは時間なのだと、大人である彼にはわかっているようだった。
(本文より、重要人物の特徴を抜き出し)