中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

女は勉強なんてせんでいいという時代『遠の眠りの』(谷崎 由衣)

2019年12月刊。

高難度の作品だ。

 

すでに筑波大附属

出題実績があるんだが

飛ぶ教室の紹介時期

から考えて今年も出るかな。

 

女性に自由がなかったころが

舞台なんだが、なかなか壮絶だ。

 

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『遠の眠りの』(谷崎 由衣/集英社

 

勉強や読書をする暇があったら、

家の役に立てっていう社会で、

気の毒になる場面が多いわ。

 

人物では歌劇団を率いる

珍しくまともな大人の

言動に注目したい。

 

劇団を見守る代表は驚くほど忍耐強い。相手が子どもでも、待つと決めたらいくらでも待つことが出来る。その優しさは、スランプに陥った子を幾度となく立ち直らせてきた。最良の治療効果をもたらすのは時間なのだと、大人である彼にはわかっているようだった。

(本文より、重要人物の特徴を抜き出し)

 

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