最初に目指したものが実は自分には向いていなかった、なんて人間の方が大半なんだから、そこからの身の振り方が人生の見せどころだ。(本文より)
たまに入試に出る作家の2月に出た本だ。
棒高跳びを描いた極めて珍しい作品だよ。
関心ゼロの題材だし大丈夫か心配したが
読み始めたら止まれなくなっちまったわ。
気づけば競技の動画なんかも見ていたよ。
やっぱしこの先生のスポーツものはイイ。
感動よ届けじゃねえんだよってくだりは
特に気づきがあってかつ奮い立たされた。
国語素材になりそうな箇所は少な目だが
この著者は『競歩王』も入試に出てたし
めっちゃオモロ熱いんで薦めたい本だよ。
難易度は例の分類でやや難になる本作の
マイレビューのカケラはこんなんですわ。
さえない芸人がバラエティ番組の企画で、棒高跳びのオリンピック候補とともに、とんでもない記録に挑戦する物語です。
先が見えたように感じていた芸人と、分厚い仮面をかぶっていた学生選手が自らの壁を破り、限界を超えていく展開のありえない熱量に震えたわ~。
おふざけ要素を排したストイックな努力や、思いがけないサポート、そしてあおり煽られる闘争心などが熱々すぎてページが進む進む。
他人から押し付けられる精神論と、自分を奮い立たせる精神論は別だ。(本文より)