中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

出題が予想される物語文『どうしてわたしはあの子じゃないの』(寺地 はるな)

 

日能研調べで今年の中学入試の

最頻出作品だった『水を縫う』は、

公立高校入試でも出まくりなんだな。

 

九州では4県で出題とかスゲー確率だ!

 

寺地はるなの作品で、ほかに出そうなのは

『どうしてわたしは~』が有力候補かもな?

 

子供パート・大人パートに分かれた連作短編集

なんだが、ローティーンの心情がふんだんに

盛り込まれてるから使いやすそうな感じだ。

 

三角関係だった男女が、未来のお互いに

宛て手紙をつづり、十数年の時を経て

故郷で再会する際に開封すんだよな。

 

bookmeter.com

 

注目の場面は主人公たちの中学生時代、

故郷に伝わる伝統の舞いを練習するとこ。

 

30歳で再会した三人が、手紙をきっかけに

過去と向き合うシーンなんかも見ときたいな。

 

この本の中で子供に覚えて欲しいと感じたのは

神社でお祈りした後にも実は祈りは続いてるって

考えるおっさんが語ってくれた以下のフレーズだな。

 

自分が叶えたいことにむかって行動する時間も全部『祈り』やないかと思うとよ。(中略)たくさんお賽銭をするより、熱心にお参りするより、日常をよりよく生きることこそが『祈り』だと思うとよ。(本文より)

 

f:id:yuki-to-kaze:20210813215611j:plain

『どうしてわたしはあの子じゃないの』(寺地はるな/双葉社