中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

模試に出る作品は当てられる

模試で出る作品は割と当てやすいんだよな。

 

頻出作家の新作や賞とった本を追ってれば

かな~り高い確率でヒットしてくるからよ。

 

なぜそうなるかというと、そういう作品は

本番入試で出題件数上位になりやすいから。

 

塾側もよく出る作品を当てにくるわけだな。

 

だからアマゾンで頻出作家を検索してけば、

誰にでも模試に出そうな本は見つけられる。

あらすじで取捨選択する必要はあるけどな。

 

目下のところ以下の作品群が気になってる

ま、実際読んでみないと何とも言えないが。

 

『夏の体温』(瀬尾まいこ3/17発売

『ソノリティ はじまりのうた』(佐藤いつ子)4/20発売

『ちいさな宇宙の扉のまえで: 続・糸子の体重計』(いとうみく)6/1発売

トーキングドラム 心ゆさぶるわたしたちのリズム』(佐藤まどか)7/5発売

『空と大地に出会う夏』(濱野京子)7/20発売

 

【 新作チェックをしておきたい作家たち 】

森絵都 瀬尾まいこ 重松清 寺地はるな あさのあつこ 村上しいこ いとうみく 伊吹有喜 工藤純子 藤岡陽子 まはら三桃 朝比奈あすか 高田由紀子 村山由佳 佐川光晴 佐藤いつ子 佐藤まどか 椰月美智子 宮下奈都 辻村深月 岩瀬成子 にしがきようこ 小川糸 瀧羽麻子 青山美智子 濱野京子 安田夏菜 草野たき 西加奈子 今井恭子 八束澄子 乾ルカ 古内一絵 眞島めいり 小手鞠るい 吉野万理子 岩城けい 如月かずさ 朝比奈蓉子 黒川裕子 浅野竜 長江優子 阿部夏丸 水野瑠見

 

 

クネクネ踊るわけじゃない『スネークダンス』(佐藤 まどか)

なーに言ってやがる。それよりさ、将来まわりにだれか苦しんでるやつがいたら、力になってやれよ。そうやって世の中はまわってるんだよ。(本文より)

 

海外在住で芸術への造詣が深い作家の新作。

『一〇五度』『アドリブ』など出題実績は

それなりにあるんで、スルーはできないな

 

ローマ生まれの日本人の少年が急遽日本で

暮らすことになるってストーリーなんだが

アートや建築が深くかかわってくるんだわ。

 

下町の中学に編入する主人公は初めのうち

目立たず無難に生きようって決めているが

とある出会いでいつしか熱を帯びていくぜ。

 

タイトルと表紙でダンス本と勘違いしたが、

スネークダンスは建築技術の呼称だってよ。

 

【意外で興味深かったネタ3選】

コロシアムに水を敷き、船を浮かべ、模擬海戦をするさまにもローマの人々は熱狂していた。また、コロシアムには当時、ドームのような可動式の天幕が張られていた。

パンテオン神殿では毎年8月に日本の原爆忌の式典が行われる。遠く離れたイタリアの地で長崎や広島の犠牲者への追悼と平和のために祈ってくれる人々がたくさんいる。

法隆寺五重塔は木造一階建てに五層の屋根を重ねた構造。そこに用いられる心柱の耐震構造は地震大国ならではの画期的な発明でありスカイツリーにも応用されている。

 

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『スネークダンス』(佐藤 まどか/小学館

 

答えはすぐには見つからないさ『屋根に上る』(かみや としこ)

何もできなくてもいいんだよ。たった一人でいい。つらいときに気にかけてくれる人がいれば、問題が解決できなくてもずいぶん救われるんだよ。(本文より)

 

受験業界じゃノーマークの著者だろうけど

児童文学の賞をとった新作だし出るかな?

 

今年の入試で出題数5位(日能研調べ)の

『ベランダに手をふって』等も受賞ゆえに

入試出題者の目にとまったっぽいからよ~。

 

『ベランダに手をふって』(葉山 エミ) - 中学受験と児童書と

 

『屋根に上る』は老人と少年二人の交流を

描いた本だが、優しさいっぱいの物語だわ。

 

門中でくすぶってた少年の人付き合いが

祖父の弟子だという老人とかかわるうちに

どう変化していくのかに注目しときたいぜ。

 

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『屋根に上る』(かみや としこ/学研プラス)

 

やはりデータはモノを言う『偏差値が届かなくても受かる子、充分でもちる子 必ず合格できる学び方と7つのルール』(akira)

小6の年間平均偏差値以上の学校に進学した生徒は約8割にものぼります。(本文より)

 

2012年に日能研カリスマ講師が出した

本だが偏差値を徹底的に語る部分は新鮮だ。

 

偏差値は推移を見るべきで、1回の結果で

一喜一憂しても仕方ないし、まして志望校

変更に動こうとするなんて論外なんだとよ。

 

12月に焦りまくって、塾やら個別やらに

泣きついてた俺にはめっちゃ耳が痛い話だ。

 

熱望校の50%偏差値をクリアしたうえで

学校別対策をするとよく、届かないままで

対策にかまけてても失敗しやすいんだとよ。

さらに怖いことに、併願校でも落ちやすい。

 

だから模試で数字だせるようバランスよく

学力を身につけることが大事だってんだな。

 

意外だったのは学校別の模試よりも普通の

模試のほうが合否の精度が高いという話だ。

こういう言説は俺は初めて見た気がするな。

 

成績別、科目別、時期別アドバイスもある

盛りだくさんな本なんで参考になりそうだ。

 

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『偏差値が届かなくても受かる子、充分でもちる子 必ず合格できる学び方と7つのルール』(akira/ダイヤモンド社

 

おアツい共学中学校『タブレット・チルドレン』(村上 しいこ)

年月が経てば価値観も変化する。一緒に変われなければ、どちらかが取り残される。(本文より、夫婦について述べたくだり)

 

そこそこ入試に出る作家の3月発売の新作

 

タブレットで同級生と子育てをする課題で

色めき立つ教室がほほえましかったりする。

 

おちゃらけた雰囲気でストーリーは進むが

命の意味を考えさせる部分もあるんだよな。

 

出題しやすい部分は多くない印象だったが

級友と意見をぶつけあうシーンは狙い目?

 

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タブレット・チルドレン』(村上 しいこ/さ・え・ら書房

 

駆け上がれ、不安も不満も吹き飛ばせ!『階段ランナー』(吉野 万理子)

学校の中心で活躍している優等生たちよりも、輪からはみ出て心配をかけさせた子どもたちのことをなぜかより多く覚えています。(本文より、元教師の言葉)

 

たま~に出題される作家の1月発売の新作

高校生男女の挫折と再起を描いた作品だわ。

 

この作者の作品の中では素材にしやすそう

親が事件起こすくだりなんかもあるけどな。

 

まぁ、人との関わりで変わっていく2人が

メチャメチャ微笑ましい感じの青春小説だ。

 

読んだら、今までは何の気なしに見ていた

そこらの階段が妙に気になりだすかもな?

 

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『階段ランナー』(吉野 万理子/徳間書店

 

中身は真面目な『かがやき子ども病院トレジャーハンター』(まはら 三桃)

元々よく出題される作家だったがここ数年

さほど出ていない印象のまはら三桃の新作。

 

子どもウケを狙ったような題名ではあるが

長期入院する子達が主人公の真面目な話だ。

 

俺が見た感じではテストに使いやすそうな

箇所を2つだけ挙げると以下のシーンだな。

 

道徳の時間にみんなで意見を出し合う場面

白血病の少女が病状を知って動揺する場面

 

オレの母親は病院内の学校で教えていた時、

生徒の命の灯が次々と消えるのがつらくて

メンタルをやられ、普通の学校に戻ったわ。

 

この本は人死にみたいな話は出ないけどな。

 

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『かがやき子ども病院トレジャーハンター』(まはら 三桃/講談社